「子どもや親戚もいない身寄りのない人は、どんな終活をすればいいんだろう」と悩んでいませんか?
独身の方で、かつ面倒を見てくれるご家族もお子さんもいないという場合、老後に起こりうることは全て自分で備えておかなくてはいけません。
とくに身寄りのない方が終活を行うと、孤独死のリスクを減らしたり、死後の不安が軽減したりと、老後を豊かに送れるというメリットが大きくなります。
ここでは、生前整理業者として働く私が「身寄りのない方の終活」について解説。終活のやり方はもちろん、とくに気をつけておきたいポイントなども紹介します。
ぜひ参考にしてください。
目次
終活の目的は、老後を暮らしやすくすることと、死後の手続きをスムーズにすること。
そのため、身寄りのない方でも、終活でやることは基本的に一般的なものと同じです。
以下に簡単にまとめてみました。
◆持ち物の整理
・持ち物の量を減らし、怪我や事故を防いで老後を暮らしやすくする
◆情報の整理|デジタル終活
・貴重品の保管場所や、パソコンやスマホ内にある電子データを整理し、死後の手続きをスムーズにする
◆財産の整理
・今ある財産を把握し、老後の生活設計をする
◆遺言書の作成
・財産を特定の相手に相続したい場合、作成しておくことで相続トラブルを防ぐことができる。
◆エンディングノートの作成
・誰かに伝えたいメッセージや葬儀の希望を書く
・契約中のサービスのパスワードや貴重品の保管場所をまとめて記載する
身寄りがいないという場合でも、今まで関わりのなかった遠い親戚に葬儀や部屋の片付けの依頼が行くケースもあります。
「全く関わりなかったのに、急に引き受けることになった」となると、相手の心理的な負担は大きいものです。
相手の生活にも影響が出てしまうので、自分でできることは、責任を持って事前にすませておきましょう。
こちらの記事では、生前整理の基本的な作業についてより詳しく紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
身寄りのない方も、基本的な終活は一緒と説明しました。
ただし、独り身だからこそ注意しておくべきポイントが6つあります。
・防犯対策
・老後資金の備え
・孤独死を防ぐ工夫
・ペットのこと
・お墓と葬儀について考えて、手配する
・いざというときの対策を考える|成年後見人制度
順番に見ていきましょう。
身寄りのない方は、「家の防犯」を意識して終活を行いましょう。
とくに高齢の方の一人暮らしは、狙われやすい傾向があるからです。
例えば、賃貸アパートにお住まいの方で、今の住居がオートロックや監視カメラが設置されていないのなら、早いうちに防犯設備のある住居への引っ越しを考えておくのも一つの手。
他にも、防犯グッズを購入したり、防犯対策の本を読んで情報を集めておきましょう。
地域の人たちや趣味の友達など、つながりを作って積極的にコミュニケーションを取っていくのも大切です。
身寄りのない方は、終活で老後資金の備えについても考えておきましょう。
他に頼れる方がいない分、病気やケガで突然働けなくなったとき、金銭的に困ってしまうケースが多いからです。
理想の人生を送るにも、希望する最期を迎えるにも、お金は必要になります。
・老後に使えるお金がいくらあるのか
・働けなくなった後、介護や看護に使えるお金はありそうか
・生命保険や医療保険、年金はいくら入りそうか
今のうちから財産や生活を見直して、老後資金を備えておきましょう。
こちらの記事では、老後資金の備え方について詳しく説明しています。
ぜひ参考になさってください。
老後資金の目安はいくら?本当に必要な金額・準備する方法を解説
身寄りのない方の中には、孤独死について不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
まず、前提として「一人で亡くなること」自体は悪いことではありません。
身寄りがあろうとなかろうと、死は平等に訪れます。
いわば「一人で暮らす」という生活の先にあるものだから、単に「結果」でしかないのです。
しかし、「今の生活に不安を感じる」「一人で亡くなった後、数年放置されるのはちょっと…」「亡くなった後、遺体や遺品、部屋の片付けなどで、誰か一人にでも負担をかけてしまうのは忍びない」など、孤独死について不安に思うのなら、今のうちから予防対策を考えておくことをおすすめします。
・地域コミュニティや趣味の集まりや行きつけの喫茶店など、交流を作っておく
・役所(福祉課)に一人暮らしだと伝えておく
・宅食など、訪問系サービスを利用する
家族や身内がいなくても、身近でつながりを作っておけば、いざというときに安否確認をしてもらえて、安心できるはずです。
ペットを飼っている方は、終活でペットの今後についても考えておきましょう。
身寄りのない方の中には、家族の一員としてペットと暮らしている方も珍しくありません。
ペットのためにも、ご自身がお世話できない状況になったときのことを考えておく必要があります。
実際クリーンケアでも、長期入院された後、亡くなられた方の遺品整理のお仕事でお部屋に入ったとき、痩せほそったペットが部屋で発見されたというケースもありました。
今の生活だけでなく、「ペットのこれから」についても飼い主の責任として考えておきましょう。
こちらの記事では、ペットについて生前整理で準備することについて紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
【生前整理】ペットについても忘れず考えよう|準備しておきたい3つのこと
身寄りのない方は、終活でご自身のお墓や葬儀について考えておくことも大切です。
理想を言うならば、手配まで済ませておくのが良いでしょう。
親族やお子さまがいなくても、ご自身である程度まで準備をしておかなければ、死後の弔いや手続きで、誰かには負担をかけかねません。
例えば、葬儀社では生前契約を結べるところもあります。
また跡継ぎや身寄りがいない場合、お墓は「永代供養墓(えいたいくようぼ)」を選ぶのが良いでしょう。
契約するとき継承者が必要なく、寺院や霊園が遺骨を供養し、管理してくれます。
もし、先祖代々のお墓を継承している場合は、自分で継承者が最後になるため「墓じまい」をしておくことも大切です。
「墓じまい」の手順については、この記事に詳しく書いてるので参考になさってください。
身寄りのない方は、終活で「いざというとき」の対策を考えておくことも大切です。
いざというときとは、認知症や事故によって判断能力がなくなってしまった場合や、突然の事故や病気で亡くなってしまったときのこと。
「成年後見制度」では、この「いざ」というとき、本人に代わって財産の管理をしたり、必要な契約を結んだりできる制度のことです。
いわば、身寄りのない方でも「後見人」を選んでおくことができます。
成年後見制度には、主に以下の2つの制度に分けられます。
・法定後見制度:家庭裁判所によって、後見人が選任される
・任意後見制度:将来に備えて、任意後見人を選ぶ
将来に備える場合は、この2つのうちの「任意後見制度」を利用できます。
成年後見制度については、地域包括支援センターや弁護士事務所で相談することも可能です。
元気なうちに制度の仕組みを理解して、いざというときに備えておきましょう。
ここまで「身寄りがない人の終活で気をつけるポイント」を紹介してきました。
しかし、実際に作業を始めてみると「これってどうしたらいいんだろう?」と困ってしまうことはよくあります。
とくに、身近に親しい人がいないと、ちょっとした相談もしにくいものです。
終活で困ったことがあれば、先延ばしにせず、生前整理業者に相談してみてください。
いろいろなケースを経験してきたプロの目線から見たアドバイスをもらうことができます。
とくに体力や人手が必要な家の片付けや、不用品の処分も丸ごとお願いできるので、身体的なストレスもかなり軽減できます。
関西圏の方は、私の働くクリーンケアにぜひご相談ください。
身寄りがない方の終活のやり方や、気をつけるべきポイントについて紹介してきました。
身寄りのあるなしに関わらず、終活でやることは基本的に同じです。
ただし、身寄りがない方は、ご自身の老後や死後を身近な親族に任せるということがなかなかできません。
豊かな一人暮らしを送るためにも、なるべく元気なうちに終活の準備を進めておきましょう。
困ったことが出てきたら、一人で悩まず、生前整理業者に相談してみてください。
私が勤務しているクリーンケアでは、年中無休で無料相談を行っております。
どんな事情でも親身になって、ご対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
クリーンケアは大阪、奈良を中心に、兵庫、京都、和歌山、滋賀など関西エリアに幅広く対応しています。
また、関西圏外以外の遠方のご依頼にも対応可能です。
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