終活について、次のような疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。
「そもそも終活って何をするの?」
「何のために終活をするの?メリットは?」
「いつ、何から始めればいい?」
そもそも終活とは、人生の最期に向けてさまざまな準備をすることです。
終活をしておくと、遺された家族の負担を減らせるうえ、自身の老後の人生を充実させることもできます。
今回は「終活でするべき8つのこと」や「終活の始め方・始めどき」について解説します。
私は遺品整理業者として、日頃から生前整理のお手伝いをしている、いわば終活のプロです。
現場で培った知見もまじえながら解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
終活でするべきことは、明確に決まっているわけではありません。
しかし次にあげる8つの項目は、「最低限やっておくべきこと」といえます。
自身に万が一のことがあった場合、自宅を引き継いだ遺族が物の整理や処分に苦労するケースは多くあります。
そのため遺される家族の負担を軽減するために物を整理し、必要のない物は断捨離しておくことをおすすめします。
長年同じ家で暮らしている場合、家財道具や家電、服、書類など物が大量にあるはずです。
必要のない物は処分し、必要な物は保管場所や保管方法を決めて整理しておきましょう。
物の整理は、後ほど紹介する財産の整理とあわせて「生前整理」とも呼ばれ、終活の重要な部分を占める作業です。
断捨離で快適な老後を送る手順|60歳までに捨てるべき物や終活のメリットを徹底解説!
自身がどれだけの財産を持っているのか、正確に把握できていない場合は多いものです。
そのため終活を機に財産に関する情報を整理しておくと、遺された家族が困りません。
具体的には、次のような財産の種類や保管場所、書類の保管場所、問い合わせ先について一覧表を作っておくと良いでしょう。
・預貯金
・不動産
・保険
・年金
・有価証券(株式や債券など)
・貴金属や骨董品
・借金やローン
なお、借金やローンなどのマイナスの財産も相続の対象となるため、正しく把握しておくことが大切です。
もし銀行口座をたくさん持っているなら不要な口座は解約し、必要最小限の口座数にまとめておくと名義変更の手続きも楽になります。
財産の整理ができたら、相続についても考えておくことが大切です。
なぜなら遺産を巡っての家族同士の争いは、「遺族に全てを任せる」という姿勢が原因になるケースが大半だからです。
具体的には、「どの財産を誰にいくら残すか」ということを考えます。
できるだけ遺族みんなが納得できる分け方を考えておきましょう。
なお、遺言書を作成しておくと、自身が決めた遺産の分割方法を尊重してもらうことが可能です。
手続きの手間はかかりますが、公正証書遺言なら法的拘束力を持たせられます。
遺言書の作り方(書き方)のいろはを解説!2種類の遺言書別・ポイントや流れ
加齢によって大病や認知症を患った場合、意思疎通や自己判断が難しくなる場合があります。
そのような場合に備えて、介護・医療についての方針を決めておくと、家族の精神的な負担を減らすことが可能です。
以下のような情報が家族に分かるようにしておきましょう。
・どの病院で治療を受けたいのか
・どこで、誰に介護してもらいたいのか
・病状の告知や延命処置を希望するか
・医療費や介護費をどう捻出するのか
・入院時に知らせておくべきこと(常用薬やアレルギーなど)
病状の告知や延命処置については周囲の意向も関わるので、元気なうちに家族と相談して決めておくことをおすすめします。
万が一の場合、遺された家族はすぐに葬儀を手配し、納骨を済ませなければいけません。
悲しみの中、このような事柄を考えることは非常に重い負担となります。
そのため自身であらかじめ次のようなことを決めておくと、遺族の負担を減らすことが可能です。
・希望する葬儀の形式、規模
・納骨する場所、方法
・遺影に使ってほしい写真の準備
・墓の管理をどうするか
終活を機に、自分らしい弔いを考えてみるのも良いかもしれません。
最近では、永代供養や樹木葬、散骨などさまざまな供養の方法があります。
もし先祖代々の方法で供養してほしい場合は、菩提寺の連絡先や墓の所在地などが家族に分かるようにしておくと良いでしょう。
平均寿命が伸びて人生100年時代といわれる今、老後の生活設計について考えておくことは重要です。
まずは、老後の生活に必要な支出と収入をシミュレーションしてみましょう。
老後の主な収入源は年金なので、不足分は資産を取り崩してまかなうケースが多くなます。
もし不足しそうであれば、現段階で次のような選択肢を考えておく必要があるでしょう。
・老後に向けて貯蓄を増やしたり、投資を行ったりする
・ライフプランを見直して老後の支出を減らす
・年金の受給時期を繰り下げる
・定年後も働き続けられるか検討してみる
老後の収支を計算するうえでは、施設へ入居した場合や入院した場合に備えて、生活費以外の蓄えも考えておくと安心です。
老後資金の目安はいくら?本当に必要な金額・準備する方法を解説
老後の生活設計をするうえでは、住まいについて考えておくことも重要です。
具体的には、自宅に住み続けるのか住み替えるのか、それとも施設へ入居するのかといったことです。
選択によって必要な予算も変わってきます。
自宅に住み続けるのなら、維持費や修繕費、リフォーム費用なども計算しておく必要があるでしょう。
施設へ入居するのなら、入居費用や月々の出費なども調べておきます。
もし自宅をリフォームする場合は、補助金などを活用できないか調べておくと余計な出費を減らせます。
老後の住み替えはしたほうが良い?住み替えに失敗しないポイント解説
老後の生活を充実させるためには、心身の健康をいかにして維持するかが大切です。
この機会に一度立ち止まって、これまでの習慣やこれからの生き方を考えてみてはいかがでしょうか。
・肉体的な健康の維持 … 生活習慣の見直しなどを行う
・精神的な健康の維持 … 趣味や人との交流など、生きがいをどこに見出すか考える
老後の過ごし方は人それぞれですが、趣味や生きがいは想像以上に大切です。
生きがいがあることでストレスの蓄積を防げ、認知症などを予防する効果もあるといわれます。
これからの人生でやってみたいこと、楽しみたい趣味などはありませんか。
生き生きと過ごせる老後のライフプランを、ぜひ考えてみてください。
終活でするべきことが理解できたとしても、実際にいつ、何から始めるべきか分からない方も多いのではないでしょうか。
数多くの生前整理の現場に携わってきた私が考える、終活の始めどき・始め方は次のとおりです。
終活は、始めようと思ったときが始めどきです。
多くの方は60代~70代で終活を始めますが、実際のところは何歳から始めてもかまいません。
むしろ、早いほど良いといえるでしょう。最近では30~40代で終活を始める方もいます。
終活を早く始めるべき理由は、年齢が若いほど時間的な余裕も、精神的・肉体的な余力もあるからです。
終活では考えるべきこと、やることが多くあります。
早く始めるほどじっくりと考えることができ、物や情報の整理も進めやすくなるでしょう。
この先の人生に何が起こるのか、誰も正確には予想できません。
ぜひ元気なうちに終活に取り組むことをおすすめします。
終活の手始めとしては、エンディングノートの作成がおすすめです。
なぜなら、先ほど紹介した「終活でするべきこと」の大半は、エンディングノートに書き留めておく内容そのままだからです。
最初にエンディングノートを書いておけば、自身がどう終活を進めていくべきかがはっきりとします。
また、エンディングノートがあれば、万が一の場合に遺された家族が参考にすることも可能です。
エンディングノートは市販のものでも、自作のものでもかまいません。
あまり気負わずに、書きやすい項目から書いていきましょう。
最初の一歩を踏み出せば、他の項目にも意識がまわり始め、想像以上にスムーズに書き上がることも珍しくありません。
エンディングノートの作成に限らず、できることから着実に手を付けていくことが終活のコツです。
ハードルを上げすぎずに、ぜひ過程を楽しみながら終活に取り組んでいってください。
エンディングノートとは?書き方・メリット・注意点などについて解説!
先ほども述べたとおり、終活ではハードルを上げすぎないことが大切です。
もし自力では難しい作業がある場合は、プロの手を借りることをおすすめします。
とくに物の整理は、遺品整理業者に依頼したほうがスムーズです。
長年暮らした家であれば物の種類や数も多く、片付けに時間や体力が必要です。
一般的に、自力で物の整理を行った場合、数ヶ月~半年かかるケースが大半です。
しかし遺品整理業者に生前整理を依頼すると、以下のようなメリットがあります。
・物の整理から処分、片付け後の掃除まで1日~数日で完了する
・作業のほとんどを業者スタッフに任せることが可能
・貴重品や重要書類の探索も任せられる
・遺品整理士が在籍している業者なら終活の疑問を相談できる
当社のように相談無料の業者もありますので、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。
最後にもう一度、「終活でやること」についておさらいしましょう。
・終活の中でも、物や財産を整理する「生前整理」は重要な作業
・相続や遺言書について考えておくことで、遺産を巡ってのトラブルが防げる
・介護、医療の方針を決めておくことで、家族 の精神的な負担を減らせる
・葬儀や墓について内容を決めておくと、万が一の場合に家族がすぐに対応できる
・老後の生活について考えることで、残された人生をより良く生きることにつながる
・終活の手始めにはエンディングノートの作成がおすすめ
終活をする中でもし迷うことがあれば、ぜひ家族と相談して納得のいく答えを出してみてください。
また、作業が大変な場合は無理をせず、遺品整理業者などへ相談してみることをおすすめします。
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