遺品整理で出てきた腕時計を、どう処分するか悩むケースは多いのではないでしょうか。
遺品整理業者として働いている私のもとにも、実際に次のような相談が寄せられます。
「遺品の腕時計ってどこで買取してもらえるの?」
「売るのは抵抗があるんだけど、他に良い処分方法はない?」
「遺品の腕時計を処分しても相続に影響はない?」
腕時計は高価であったり、故人の愛用物であったりするケースも多いため、遺品整理の方法が難しい物の一つです。
そこで今回は、遺品整理で出た腕時計の処分方法について「4つの選択肢」をお伝えします。
「処分するときの注意点」についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
遺品整理で出た腕時計の処分方法としてまず考えられるのが、売却して現金化する方法です。
遺品の腕時計を買取してくれる業者や、自分で売る方法は次のとおりです。
遺品の腕時計が高価な場合は、腕時計や貴金属を専門とした買取店で査定してもらうと良いでしょう。
なぜなら専門知識のある業者に査定を依頼したほうが、正確な価値が分かるからです。
腕時計はブランド・種類・モデルなどバリエーションが豊富です。それらの知識にくわしい専門店であれば、価値を見間違える可能性は低いと言えます。
とはいえ専門店であっても、業者によって価格に差が出ることもあります。
相場が分からない場合は、複数業者に査定を依頼してみても良いでしょう。
なお、専門店だけに見る目が高く、市場価値が低いものや状態が悪いものは買取してもらえない可能性もある点には注意が必要です。
気軽に腕時計を売却したい場合は、リサイクルショップに持ち込む方法もあります。
腕時計や貴金属を専門とした買取店よりも査定価格は低くなりがちですが、人気モデルであれば高値がつくこともあります。
リサイクルショップでは腕時計や貴金属の他にも、衣類や日用品などさまざま物を買取してもらうことが可能です。
そのため他の遺品もまとめて現金化できる点は便利と言えるでしょう。
出張買取に対応している店舗であれば売るときの手間もかからないため、より効率よく遺品を売却できます。
高級ではない腕時計を良い値段で売りたい場合は、ネットオークション・フリマアプリに出品してみるのも一つの手です。
ネットオークション・フリマアプリではそのときの需要と供給で価格が決まるため、市場価値の低い腕時計でも思わぬ高値がつくこともあります。
ただし値付けから出品登録、発送まですべてを自分でこなす必要があるので手間はかかります。
また、出品したからといって必ず売れるわけではないため、現金化までのスピードが遅くなる可能性もあるでしょう。
なお、ネットオークション・フリマアプリは個人間での取引になるため、あまりに高価な腕時計の出品は避けたほうが無難と言えます。
遺品の腕時計を売ることに抵抗がある、もしくは安価な腕時計で良い値段がつきそうにない。
そういった場合は、誰かに譲る方法を考えてみると良いかもしれません。
具体的な方法としては、次のとおりです。
故人が大切にしていた腕時計であれば、故人と生前親交のあった人に形見として譲るのも一つの方法です。
家族や親戚、知人に欲しい人がいないか声がけしてみましょう。
貴金属や腕時計は、形見分けの品として喜ばれるケースが多くあります。
それは故人が大切に使っていた物ほど、想いが宿っているように感じられるからでしょう。
ただし押し付けになってしまわないように、本当に相手が欲しがっているかどうか確認したうえで譲ることをおすすめします。
遺品の腕時計を譲る相手が身近にいない場合は、寄付して誰かの役に立ててもらうこともできます。
NPO法人や慈善団体の中には、腕時計の寄付を募っているところがあります。
このような団体では、寄付された腕時計本体や部品を販売することで、利益を発展途上国の支援に利用しているのが一般的です。
団体によっては、ノーブランドのものでも使える状態であれば引き取ってくれます。
大切にしていたものが社会の役に立てば、きっと故人も喜ばれるのではないでしょうか。
引き取り手がいない腕時計や壊れている腕時計は、廃棄処分する選択肢もあります。
具体的な処分方法は、次のとおりです。
腕時計は家庭ゴミとして自治体の回収に出すこともできます。
ただし地域によっては非常に手間がかかる点には注意が必要です。
なぜなら細かな分別ルールがもうけられている場合は、分解して素材ごとに分類する必要があるからです。
腕時計を可燃ゴミや家電ゴミとして丸ごと収集してくれる自治体もあれば、バンドや本体、電池などを分別しなければならない自治体もあります。
ゴミとして出す前に、自治体のホームページなどで分別方法を確認しておきましょう。
電池で動くタイプの腕時計であれば、小型家電回収ボックスに入れてリサイクルすることもできます。
小型家電回収ボックスは、大手家電量販店や役所に設置されている場合が多いでしょう。
この方法であれば自分で分別する手間もかかりませんし、ほとんどの場合費用も無料です。
ボックスに入れられた小型家電は最終的に分解され、金属部分が資源として活用されます。
故人の腕時計が形を変えて有効活用されることになるため、ゴミとして捨てることに抵抗がある場合にも良い方法かもしれません。
遺品の腕時計は、遺品整理業者に処分を依頼することも可能です。
もし次のような状況であれば、遺品整理業者の利用も検討してみてください。
・腕時計以外にも処分、買取してもらいたい遺品が多くある
・遺品の数が多くて自力で整理しきれない
・短期間で遺品整理を済ませたい
買取に対応している遺品整理業者に依頼すれば、腕時計をはじめとした価値のある遺品を売却することもできます。
市場価値のない遺品であっても引き取って処分してくれるため、手間もかかりません。
遺品整理業者に依頼すると、物の仕分けから処分、作業後の簡単な清掃まで全て任せられます。
作業も1日~数日と短期間で終わるので、遺品整理に労力や時間をかけられない場合にもおすすめです。
遺品整理と不用品回収の違いは?作業内容・サービス・業者の選び方
ここまで遺品の腕時計の処分方法をお伝えしてきましたが、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
早まって処分して相続トラブルにならないよう、処分する前に次のような点を確認しておきましょう。
腕時計にかぎらず遺品を処分するときは、あらかじめ遺産の分割方法を決めておくことが大切です。
受け取れる遺産の種類や割合は、一般的に次のような要素で決まります。
・相続人としての優先順位
・遺言の内容
・相続人どうしの話し合い(協議)
これらを確認せずに遺品を勝手に処分した結果、揉め事につながるケースも少なくありません。
とくに腕時計は高価な場合が多いので、相続に与える影響も大きいものです。
腕時計そのものを誰かが相続するのか、現金化して平等に分割するのかなどの分割方法も決めておく必要があります。
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もし相続放棄をする予定があるなら、腕時計をはじめとした遺品は処分しないようにしましょう。
相続放棄の手続きが完了する前に遺品を処分すると、相続放棄ができなくなる場合があります。
なぜなら相続放棄が確定する前に遺品を処分すると、「単純承認(遺産を相続する意思があると認めること)」になる可能性があるからです。
もちろん市場価値のない腕時計であれば影響がない可能性もあります。ですが、それも専門家によって見解が分かれるところです。
まずは故人に借金などがないかを確認したうえで、相続放棄をしないことが確定してから腕時計を処分することをおすすめします。
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最後にもう一度、「腕時計の遺品整理」についておさらいしましょう。
・遺品の腕時計の処分方法は売る・譲る・廃棄の3つが一般的 ・売却先としては、「買取専門業者」「リサイクルショップ「ネットオークション・フリマアプリ」などがある
・譲る場合は、「形見分け」「寄付」などの方法がある
・廃棄する方法としては、「ゴミとして捨てる」「小型家電回収ボックスに入れる」などがある
・腕時計以外にも遺品整理したい物が多くあるなら「遺品整理業者」が便利
・遺品の腕時計を処分する前に、遺産分割や相続放棄について確認しておくことが大切
今回紹介したように、腕時計の遺品整理には多くの選択肢があります。
紹介した注意点にも気をつけながら、ぜひ納得のいく方法で処分していただければと想います。
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