生前整理で着物が出てきた場合、どうすれば良いのでしょうか。
私は専門業者として生前整理のお手伝いをしていますが、着物の扱いについて次のような質問をよくいただきます。
「着物はどうやって処分したらいいの?」
「家族が着られなくても、誰かに役立ててもらう方法はある?」
「売ったり、譲ったりするときに気をつけるべきことは?」
着物は高価なうえに思い入れのある場合も多いため、生前整理の方法に悩む方は多くいます。
しかし今回紹介する「8つの具体的な処分方法」について知れば、きっとあなたに最適な処分方法が見つかるはずです。
知っておきたい注意点などもまじえて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
着物の生前整理の方法は、大きく分けて次の3つの選択肢があります。
・売却する
・再利用する
・廃棄する
着物を生前整理する場合、自分がどうしたいかという気持ちはもちろん、着物の状態や周りの人の希望を考えることも大切です。
いくら思い出が詰まっていても、劣化がひどくて着られないものを残せば、受け継いだ人が困る可能性もあります。
また、母娘でも体型も好みも異なるので、娘が着てくれるという考えが当たり前と思わないほうが良いでしょう。
そのため、誰かに着てもらう以外にも、さまざまな選択肢を検討してみることをおすすめします。
無理して整理しなくても、形見代わりに着物を残しておけば良いと思う方もいるかもしれません。
しかし着物の処分方法については、ご自身で考えておくことをおすすめします。
なぜなら次のような理由で、遺された家族が着物の処分に困る場合があるからです。
・所有している本人以外には価値が分かりにくい
・故人が気に入っていた物だと売却したり、捨てたりしにくい
・持ち続ける場合も保管方法に気をつかう必要がある
つまり、より高い価格で売却したり、より良い状態で残したりするためには自ら手配しておく必要があるのです。
そもそも生前整理をするのは、遺される家族の負担を減らすためでもあります。
よく考えて、納得できる処分方法を選択しましょう。
ここからは、より具体的な着物の処分方法について解説します。
それぞれの方法のメリット・注意点なども解説するので、ぜひ納得のいく方法を選んでください。
着物を売却する際にまず思いつく方法が、専門業者に依頼することではないでしょうか。
高価な着物は、着物の専門業者に査定を依頼したほうが良い値で買い取ってくれる可能性が高くなります。
なぜなら、専門的な知識がある人のほうが適切な相場が分かるからです。
最近は出張買取や宅配買取などを行っている業者もあるので、手間なく売却できる場合もあります。
ただし、すべての着物を買取してもらえるわけではない、という点には注意が必要です。
市場価値がない物や状態が悪い物は、買取してもらえない場合もあると覚えておきましょう。
着物の数が多い場合は、リサイクルショップに持ち込んで売却する方法もあります。
専門業者よりも買取額は低くなりがちですが、家具や家電など、生前整理で出てきた他の不用品もまとめて引き取ってもらえることはメリットです。
店舗によっては出張買取も行っているので、手間をかけずに売却できる場合もあります。
ただし、着物の買取をしていないリサイクルショップも多くあります。
同じチェーン店でも買取品目は店舗によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
買取専門業者やリサイクルショップで値段がつかなかった着物でも、ネットオークション・フリマアプリに出品すれば買い手がつく場合があります。
実際にこれらのサービスを見ると分かりますが、安価な着物や状態の良くない着物が落札されることがよくあります。
ただし、着物の価値がまったく分からない場合、この方法は難しいかもしれません。
なぜなら、値付けを自分で行う必要があるからです。
値付けだけではなく出品作業や発送作業も、すべて自分で行う必要があります。
ある程度の手間を掛けてもいいという場合にのみ、おすすめできる方法です。
着物を再利用する方法として、もっとも一般的なのが誰かに譲ることです。
娘さんがいらっしゃる場合は、着物が必要かどうか聞いておきましょう。
もし娘さんが着物を必要としなくても、親戚や知人などにあたれば引き取り手が見つかる可能性はあります。
状態の良いものであれば、喜んで着てくれる人がいるはずです。
ただし、着物は個人の体型に合わせて仕立てられているため、体型が近い人しか着られない点には注意が必要です。
体型が異なる場合は、専門業者に依頼して仕立直しをする必要があります。
そのための費用も必要なので、お金がかかる場合もあると覚えておきましょう。
身近に引き取り手がいないけど、誰かに着てほしい。
そんな場合は、市民団体やNPO法人などに寄付する方法があります。
地域によっては、無料で着物を引き取ってくれる市民団体があります。
また、ネットで検索すると、郵送で着物を引き取ってくれるNPO団体なども見つかります。
これらの団体では、和装を広げるための活動をしていたり、発展途上国への援助物資として着物を送っていたりします。
送料などは自己負担となる場合もありますが、大切な着物を役立ててほしい場合におすすめの方法です。
着物に傷みや汚れがある場合は、綺麗な部分の生地だけを再利用する方法もあります。
着物の生地は上質で特徴的な柄の物が多いので、リメイクに最適です。
たとえば、スカートやクッションカバー、巾着袋や小物入れなどにリメイクすると素敵な一点物に仕上がります。
手間はかかりますが、違う形でも着物を残しておきたいという方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
着物を廃棄する場合は、自治体のゴミ回収へ出すと簡単なうえに費用もかかりません。
着物も他の衣類と同じように、「古着・古布類」または「燃えるゴミ」として回収してもらうのが一般的です。
自治体によって分類は異なるので、出す前に地域のゴミ出しルールを確認しておきましょう。
ここまでに、さまざまな着物の処分方法を紹介しましたが、実はもう一つ方法があります。
それは、遺品整理業者に依頼することです。
もし次のような状況であれば、この方法がおすすめです。
・着物以外にも生前整理しておきたい物が多くある
・物の数が多くて自力で処分するのが面倒
・短期間で生前整理を済ませたい
買取を行っている遺品整理業者に依頼すれば、着物をはじめとした価値のある物を現金に替えることも可能です。
もちろん、不用品の引き取りや廃棄処分も行ってくれます。
もしかすると、処分だけなら不用品回収業者へ頼んだほうが良いと思われる方もいるかもしれません。
しかし、生前整理が前提の場合は遺品整理業者がおすすめです。
不用品回収業者が行うのは、不用品の引き取りや処分だけだからです。
対して遺品整理業者では、物の仕分けから処分、作業後の簡単な清掃まで一括で行います。
複数のスタッフが1日~数日で片付けてくれるので、時間のかかる生前整理があっという間に終わります。
相談や見積もりが無料の遺品整理業者もあるので、これから生前整理を進めていく予定の方はぜひ検討してみてください。
遺品整理と不用品回収の違いは?作業内容・サービス・業者の選び方
最後にもう一度、「着物の生前整理」についておさらいしましょう。
・生前整理で出てきた着物の処分方法は、売却・再利用・廃棄の3つ
・売却先としては、「買取専門業者」「リサイクルショップ「ネットオークション・フリマアプリ」などがある
・再利用する場合は、「家族・親戚・知人に譲る」「市民団体やNPO法人へ寄付する」「リメイクする」などの方法がある
・廃棄する場合は、家庭ゴミ・一般ゴミとして自治体の回収に出すことも可能
・着物以外にも生前整理したい物が多くあるなら「遺品整理業者」を利用するのも手
今回紹介したように、着物の生前整理には多くの選択肢があります。
大切な着物は、ぜひ納得のいく方法で処分してください。
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