生前整理でペットについて、何を準備したらいいか困っていませんか?
人と同じく、ペットも長寿化が進んできています。
長く生きてくれるのは嬉しいことだけれども、「最期までお世話できるだろうか」と不安を抱える飼い主さんも多いかもしれませんね。
実際、私がお手伝いさせていただいた遺品整理の現場では、亡くなった方が飼っていたペットが発見されることもありました。
ひどいときには、衰弱して発見されることもあります。
ペットは動物ではありますが、立派な家族の一員です。
もし、今生前整理中で、ご自身が亡くなった後のことを考えているのなら、ぜひ一緒に考えていただきたいと思います。
今回は、万が一の備えとして、飼い主さんがどんな準備をしていたら安心か紹介します。
目次
生前整理中に、ペットについて準備しておきたいことは、大きく分けると3つあります。
◆エンディングノートにペットの情報をまとめる
◆飼い主が先に亡くなる場合に備えて
・誰に飼い主をお願いするか決める
・飼い主候補がいない場合の対応も考える
順番に紹介していきます。
まずはエンディングノートに、ペットの情報をまとめておきましょう。
エンディングノートとは、人生の終末について記したノートのこと。
万が一に備えて、家族や親族、友人に伝えておきたいことや、自分自身の希望を書き留めておきます。
「そもそもエンディングノートはどんなノートを選べばいいのか」知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
エンディングノートとは?書き方・メリット・注意点などについて解説!
エンディングノートには遺言書のように法的効力はありませんが、遺言書には書けない「自由なこと」を書き残せます。
そのため、ペットについて飼い主さんがしっかり希望を書いておけば、残された人たちも「どう対処したらいいのか?」と困りにくくなります。
ここからは、エンディングノートで書いておきたいペットの情報について見ていきましょう。
まずは、ペットの基本情報を書きましょう。
基本情報は、以下のようなものです。
・名前
・種類
・性別
・年齢、生年月日
・予防接種の有無
・健康状態(持病があれば書く)
・かかりつけの病院
・特徴、くせ
・好きな食べもの(普段、何を食べているのか)
これらの情報があれば、ペットを引き取ることになった方もお世話に困らずにすみます。
環境が変わることで起こるペットのストレスも、ギリギリまで減らせるはずです。
分かる範囲でいいので、しっかり記載しておきましょう。
猫や犬を飼われている場合、血統書の有無についても書き残しておきましょう。
保管してある場所があれば、そちらも記しておきます。
血統書は、いわばペットの戸籍のようなもの。
動物を引き取る際、名義変更として変更手続きが必要になります。
手続きがスムーズに進められるよう、事前に探しておき、見つけたら処分しないように気をつけましょう。
避妊手術の有無についても確認しておきましょう。
動物の繁殖行動は、飼い主が管理しきれるものではありません。
「去勢手術は済んでいると思って一緒に育てていたら、気がつけば、赤ちゃんを身ごもっていた…」というケースも非常に多いです。
動物によっては一度にたくさん出産してしまい、育てきれないという事態にもなり得ます。
後々のトラブルを防ぐためにも、避妊手術の有無は記載しておきましょう。
ペットの医療費を負担してくれる「ペット保険」に入られている場合は、どの保険に入っているか記載しておきましょう。
そして、書類の保管場所をノートにまとめておくことも大切です。
飼い主さんが先に亡くなった場合、次の飼い主さんは
・支払いを引き継ぐ
・契約を解除する
どちらかを選ぶ必要があります。
もし希望があるなら、「この会社の、このプランを引き継いでほしい」と記載しておきましょう。
ただし、どちらの方法でも、名義変更の手続きが必要になります。
後々の飼い主さんが困らないように、書類は事前にまとめておくと良いでしょう。
ペットの死後についても、エンディングノートに希望を書いておくと良いでしょう。
例えば、葬儀についてです。
ペットの葬儀は、執り行う方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。
もし葬儀を執り行ってほしいのであれば、どんな葬儀形式を希望するのかも考えて、ノートに記しておきましょう。
最近では、ペットの葬儀サービスを扱っている葬儀会社も増えています。
プランを事前に確認してみて
・葬儀はこの会社にお願いしてほしい
・葬儀はこのプランのように営んでほしい
などの意思を具体的に書いておくと、希望に沿った葬儀を執り行ってもらいやすくなるはずです。
とくに考えておきたいこととして、ペットの埋葬方法もあります。
最近ではペットの埋葬でも土葬ではなく、火葬が一般的になりました。
ただし火葬方法には「合同火葬」と「個別火葬」の2種類があり、特徴がそれぞれ少し違ってきます。
◆合同火葬
複数のペットの遺体を一緒に火葬する。費用は抑えやすいが、拾骨はできず、火葬後は共同墓地への埋葬となる。
◆個別火葬
ペットの遺体を1体ずつ火葬する。費用はかかるが、お別れから拾骨まで立ち合いができ、遺骨を持ち帰ることもできる。
葬儀については生前予約を実施している会社もあるため、事前に調べて予約しておくのも良いでしょう。
ペットが亡くなった後の「供養の方法」の希望があれば書いておきましょう。
例えば、お墓について。「お墓に入れてあげたい」と書くよりも、以下のように、より具体的に書いておくと希望が分かりやすくなります。
・手元(自宅)供養にしてほしい
・思い出の山、自宅に散骨してほしい
・事前に購入していたペット墓に入れてほしい
・ペット霊園や納骨堂に入れてほしい
・自分と同じお墓に入れてほしい
購入していた場合は、どこにお墓があるのか、場所も記載しておきましょう。
まだ、どうするか決めかねている場合は、実際に霊園に足を運んでみるのもいいかもしれません。
また、宗派によっては同じお墓に入れない場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
他にも、ペット自身だけでなく、ペットの遺品供養も考えておくこともおすすめします。
具体的な遺品の供養方法については、こちらの記事を参考になさってください。
遺品供養は必要!代表的な方法4つ紹介!郵送でも遺品整理業者でも可能
エンディングノートの記載が終わったら、「次の飼い主」について考えましょう。
ペットを残して飼い主が亡くなった場合、次の飼い主が決まっていないと、ペットに大きなストレスがかかってしまいます。
そのため、まずは誰に飼い主をお願いするのか決めましょう。
一般的には、身近な親族や友人にお願いするケースがほとんどです。
ただし、「前は息子に頼もうと思ったけど、引越し先がペット禁止の住宅で難しくなった」「孫が動物アレルギーと判明した…」と、身近に飼い主候補がいなくなるケースもあります。
身近でペットの飼い主が見つからなかった場合、次の3つの方法で探すことができます。
・インターネットで里親の募集をする
・専門施設を探す
・動物愛護団体やNPO法人に相談する
保健所や動物愛護センターなどの役所の施設には、絶対に引き取りを依頼しないでください。
動物を保護することもありますが、ほとんどのケースで殺処分されてしまいます。
詳しくは、こちらの記事で説明しています。ぜひ参考になさってください。
故人のペットは誰が引き取る?遺族が飼えないときの対処法を紹介
生前整理中、もしペットについて困ったことが出てきたら、遺品整理業者に相談をしてみてください。
遺品整理業者は、生前整理のお手伝いもしていることが多いです。
さまざまなケースを見ている分、困ったことや悩みごとがあったら、丁寧にアドバイスしてくれます。
中には、先ほど紹介したような動物愛護団体と提携している業者や、団体の紹介を行っている業者もあります。
「とは言っても、具体的にはどんな業者を選べばいいの?」と思われた方は、こちらの記事をぜひご覧ください。
遺品整理業者を選ぶときに押さえておくべきポイントを紹介しています。
関西圏にお住まいの方は、私の所属するクリーンケアにぜひお気軽にご相談ください。
生前整理で、ペットについて準備しておきたいことを紹介してきました。
生前整理では、今のペットについての情報を記録しておくだけでなく、ご自身が先に亡くなったときの新しい飼い主さんや、ペットの死後まで考えておくことが大切です。
書類を探したり、飼い主さんやお墓を探す準備をしたりと、体を動かすことも多くなります。
できるだけ、早めに準備していただければと思います。
もし、ペットについての生前整理で困ったことがあれば、遺品整理業者に相談してみてください。
私が勤務しているクリーンケアでは、年中無休で無料相談を行っております。
どんな事情でも親身になって、ご対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
クリーンケアは大阪、奈良を中心に、兵庫、京都、和歌山、滋賀など関西エリアに幅広く対応しています。
また、関西圏外以外の遠方のご依頼にも対応可能です。
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