「親が亡くなってしまったが、実家に住む者がいない。仏壇と周りにある位牌(いはい)の処分に困っている」
「実家の仏壇を処分したいけど、どんな方法があるんだろう?閉眼供養って必要?」
など、実家の仏壇の処分に頭を悩ませていませんか?
私も遺品整理業者として遺品整理をしていると、仏壇の処分を頼まれることがあります。
仏壇には先祖の魂が宿っていると考えられているうえに、大きさもあるため、他の遺品と比べて処分には気を遣うのではないでしょうか?
そこで今回は「仏壇の処分はまず閉眼供養をしてから」「5種類の処分方法」「仏壇の買い替えのおすすめ」をお伝えしていきましょう。
目次
実家の仏壇を処分するには、まず閉眼供養(魂抜き)の儀式をしましょう。
閉眼供養をした後に、お寺や仏壇店などに処分の依頼をするのが一般的です。
では閉眼供養とは何なのでしょう?
仏壇には使う前に僧侶が「魂入れ」という作業をしており、「魂が宿っている」と考えられています。
そのため仏壇を処分するとなると、魂を抜く儀式が必要であり、その儀式のことを「閉眼供養(魂抜き)」と呼びます。
閉眼供養は菩提寺(ぼだいじ)や最寄りのお寺で依頼できますが、法要に当たるためお坊さんにお布施が必要。
閉眼供養のお布施は大体1万~10万円といったところ。
とはいえお布施には地域差があるため、お坊さんに「皆さん、どれくらい包んでいますか?」と聞いてみるといいでしょう。
ちなみに仏壇そのものだけでなく、仏壇の周りの位牌や仏像、掛け軸の処分にも魂抜きが必要です。
また閉眼供養で魂抜きをするとはいえ、仏壇には代々の先祖の魂が宿っていると考えられています。
自分の住んでいる家に引き取れないか、よく検討された上で仏壇を処分しましょう。
仏壇を移動する場合も閉眼供養(魂抜き)が必要
ところで仏壇を移動する場合でも、閉眼供養が必要だとご存じでしょうか?
家の中の部屋から部屋の移動では必要ありませんが、引っ越しなどで大きく移動する場合は、閉眼供養が必要です。
もし「処分ではなく、実家から住んでいる家に持って来ようかな」とお考えの方も知っておくといいでしょう。
次章から仏壇の具体的な処分方法をお伝えしていきましょう。
仏壇を閉眼供養した後は、一般的な処分方法としてお寺や仏壇店への依頼があります。
どんな方法があるのか、代表的なものをまとめました。
1.菩提寺などのお寺に依頼する
2.仏壇店に依頼する
3.粗大ごみとして自治体の定めるごみの日に出す
4.不用品回収業者に依頼する
5.遺品整理業者にまとめて依頼する
それぞれ順番に見ていきましょう。
仏壇の処分で最も代表的なのが、菩提寺などのお寺に仏壇の処分を依頼する方法です。
お寺での仏壇の処分は、お焚き上げ供養です。
お焚き上げ供養とは、人形やぬいぐるみなどの「魂や思いがこもっている」と考えられている物を、儀式を通じて焼いて供養すること。
菩提寺がなければ、近くのお寺に相談してみるといいでしょう。
ただし「閉眼供養はしてくれるがお焚き上げによる処分(引き取り)まではしてくれない」お寺もあるため、手間がかかる可能性もあります。
そうなると、仏壇の処分を引き受けてくれる仏壇店に依頼したりするなどして、別の方法を取らなくてはなりません。
他にも、お寺の宗派によって仏壇の処分方法が異なります。
まずは閉眼供養の際に、菩提寺や近くのお寺に仏壇の処分まで受け付けてくれるのか、相談してみましょう。
お焚き上げ供養についてはこちらの記事もご覧ください。
遺品整理で大量の写真!残すならアルバム1、2冊、処分はお焚き上げ供養にしよう
続いて一般的な仏壇の処分方法が、仏壇店に依頼する方法。
先ほどお伝えしたように、お寺だと仏壇の処分まで受け付けてくれないところもあります。
仏壇店だとインターネット検索ですぐに見つかりますし、仏壇の購入先が分かっているなら、問い合わせてみるといいでしょう。
また、仏壇の処分は大きさ(幅・奥行き・高さ)によって料金が変わるため、大きさを事前に確認しておくといいでしょう。
閉眼供養をすませているかでも変わりますが、一般的な大きさの仏壇だと、処分に大体4万円以上かかります。
業者に依頼すると、提携を結んでいるお寺でお焚き上げにされるか、工場で解体されるなどの方法が取られます。
閉眼供養もまとめて引き受けてくれるところもあるため、より確実に仏壇を処分したい方は仏壇店に依頼してみるといいでしょう。
閉眼供養した後の仏壇は、魂の抜かれた「物」の状態なので、自治体の定めるごみの日でも出せます。
自治体によって異なりますが、仏壇は可燃粗大ごみ、仏具は可燃ごみ、金属製なら資源物(金属)として処分可能です。
ただし大阪市のように処分料(仏壇は1,000円)が発生するところもあるため、事前に確認しておきましょう。
ごみの日に出すのは最も安価な方法ですが、ただやはり仏壇をごみとして出すのは、あまりおすすめしません。
仏壇は「小さなお寺」であり、故人が毎日手を合わせて花を活け、掃除をしていたかもしれない物。
気持ちのこもっている物をごみとして出されるのは、遺品整理業者としても悲しく感じます。
仏壇をごみとして処分するのは、最終的な手段として検討されてはいかがでしょう?
参照・参考:大阪市:大阪市 粗大ごみ処理手数料一覧表
仏壇を不用品回収業者に依頼する方法もあります。
仏壇の材質や品質にもよりますが、処分費用は大体5,000円~1万円といったところ。
中にはお寺と提携している業者もあり、お坊さんを自宅まで手配(別途お布施代が必要)します。
不用品回収業者に回収された後は、リユースやリサイクルやゴミとして処分されます。
伝統工芸品として価値のある仏壇ならば、値が付く場合も。
しかし仏壇や仏像などは、よそのおうちの魂が宿っていたということもあり、正直欲しがる人は多くありません。
不用品回収業者への依頼も比較的安価な方法ですが、最終的にゴミとして処分される可能性があるため、よく考えてから依頼するといいでしょう。
5つ目の処分方法は、遺品整理業者にまとめて依頼することです。
実家を整理整頓しようと考えたとき、仏壇以外にも「他の遺品の整理や用事もあって大変」という方は多いのではないでしょうか?
遺品整理業者はお寺やリサイクル業者などの、他の分野の業者ともやり取りがあるため、仏壇の処分も引き受けることができます。
また依頼者は重たい仏壇を持つ必要がありませんし、「片付けないといけない」という精神的な負担からも解放されます。
他の不用品の処分も残っている方は、遺品整理業者にまとめて依頼してみてはいかがでしょう?
ここまで実家の仏壇の処分方法についてお伝えしてきました。
中には「今住んでいる住宅環境に仏壇が合わず、どうしても処分せざるを得ない」という方もいるのではないでしょうか?
昔の住宅には仏壇を置くための仏間がありましたが、現代では仏間が設けられていない家も珍しくありません。
そこで現代の住宅でも合うよう、小型の仏壇や洋間に合うデザインの仏壇、さらに壁掛けタイプの仏壇などが登場しています。
希少な材質を使い100万円以上する仏壇あれば、5万円以下で買える仏壇もあります。
仏壇の値段はピンキリですが、あまりに安い仏壇はおすすめしません。
というのも安い仏壇には、あまり耐久性のない材質を使っていたり、単に木目調の柄を板に貼り付けていたりするためです。
中には、国産と偽って実は中国製だったケースもあるほど。
仏壇は信頼できる業者から購入することが大事です。
現代の住宅環境において、仏壇を重視する方は多くないかもしれません。
しかし仏壇は先祖の魂が宿っている物であり、先祖は今の自分のルーツでもあります。
やはり仏壇は質のいい物を買い、処分するときも先祖に失礼にならないよう処分しましょう。
実家の仏壇の処分方法についてお伝えしてきました。
お伝えしてきた内容をまとめましょう。
・実家の仏壇の処分は、まず閉眼供養(魂抜き)してからおこなう
・実家の仏壇の処分方法は5種類!一般的なのはお寺や仏壇処分業者に依頼すること
・現代の住宅に合う仏壇も登場している!買い替えもおすすめ
仏壇は小さなお寺であり、先祖の魂が宿っている物でもあります。
処分の際には適切な方法を選びましょう。
ここまでお読みいただいた方の中で「大阪で仏壇もまとめて遺品整理してくれる業者っていないかな?」と思われた方はいませんか?
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