遺品整理の際には、さまざまな手続きを行う必要があります。特に遺産の相続に関する手続きは複雑で、時には大きな金額が関わるため、トラブルが発生しやすいです。ここでは、遺品整理時に必要な4つの手続きについて詳しく解説します。これらの手続きは、故人が亡くなった直後に行うものではなく、その後に行うものですが、緊急性が高い場合もあるため、専門業者に依頼することも検討すると良いでしょう。
故人が持ち家で亡くなった場合、遺品整理時には不動産の手続きが必要です。相続人が決まり次第、故人から相続人への名義変更を行います。この手続きを行うためには、遺産分割協議書を作成し、それを法務局に提出する必要があります。
名義変更をしない場合、相続登記が行われず、誰がその土地や建物を所有しているのかが曖昧になります。例えば、遺品整理の時点で相続人の一人が「この土地は不要だ」と言っていても、後に土地の価値が上昇した際に「やはり欲しい」と主張することが考えられます。このようなトラブルを避けるためにも、早めに相続登記を行うことが重要です。
また、相続登記が行われないと、法律上は相続人全員がその不動産を共有しているとみなされるため、売却や担保に入れることができません。後になって相続登記をしようとしても、書類が不足していたり、手続きが困難になったりすることもあります。
遺品整理中に故人の銀行口座の通帳やクレジットカードが見つかることがありますが、これに対しても手続きを行う必要があります。まず、最初に行うべきは銀行口座の凍結です。遺品整理中に見つけた通帳やクレジットカードは、たとえ遺族であっても勝手に使用することはできません。相続人の一人が無断で使用すると、他の相続人との間でトラブルが発生する可能性があります。
銀行口座の凍結を解除するためには、以下の書類が必要です。
これらの書類を揃えても、銀行口座の凍結解除には通常1週間以上かかることが多いです。葬儀や遺品整理にかかる費用を早急に手当てするためにも、できるだけ早く相続手続きを進めることが望ましいです。
遺品整理の際には、故人が加入していた保険の手続きも必要です。まずは、故人がどの保険に加入していたのかを確認する必要があります。保険金の請求は、受取人が行うとスムーズに進みますが、死亡日から時間が経ちすぎると、請求が受理されない可能性があるため、遺品整理後に速やかに手続きを行うことが重要です。
保険金の請求に必要な書類は以下の通りです。
故人がどの保険に加入していたかわからない場合、遺品整理中に出てきた書類や銀行通帳の支払い履歴から推測することができます。保険金は相続財産には含まれないため、たとえ故人に多額の借金があっても、保険金を受け取ることで相続放棄をする必要はありません。ただし、保険金が支払われないケースもあるため、事前に確認しておくことが重要です。
故人が車を所有していた場合、遺品整理後に車の手続きを行う必要があります。まず、車を相続する人を決め、名義変更を行います。これにより、正式に車を所有できるようになります。車を売却する場合も、名義変更が必要です。もう車が必要ない場合は、廃車手続きを行います。廃車手続きを行わないと、自動車税の支払いが続くため、廃車する車両全てに対して手続きを行いましょう。
これまで説明した手続きは、いずれも複雑で専門知識が必要です。遺品整理時は多忙を極めるため、手続きをすべて遺族だけで行うのは難しいかもしれません。そのような場合、遺品整理業者によるサポートを検討する価値があります。遺品整理士の資格を持つ専門家に依頼することで、手続きがスムーズに進み、トラブルを避けることができます。
しかし、遺品整理業者の中には悪徳業者も存在するため、業者を選ぶ際は慎重に比較検討することが大切です。クリーンケアでは、税理士や公認会計士によるサポートも提供しており、無料で相談や見積もりを行っています。特に大阪や奈良周辺で遺品整理を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
遺品整理の手続きを円滑に進めるためには、事前に遺族同士で話し合いを行うことが重要です。相続人を決めることはトラブルの原因になりがちですが、事前に協議しておくことで、問題を未然に防ぐことができます。また、遺品整理の日程調整や思い出の品の分け方についても、事前に決めておくとスムーズに進行します。
できれば、故人が生前のうちに遺言書を作成し、遺品整理に関する希望を明確にしておくことが望ましいです。生前整理を行うことで、遺族にかかる負担を軽減し、手続きをよりスムーズに進めることができます。
今回は、遺品整理時に必要な4つの手続きについて解説しました。不動産、銀行口座、保険、車の手続きはいずれも大きな金額が関わるため、トラブルを避けるための対策が重要です。特に保険金については、故人に借金があっても受け取ることが可能であり、相続放棄の必要はありません(例外もありますが)。あらかじめ遺族間で話し合い、遺品整理前に連絡を取り合うことで、手続きがスムーズに進むでしょう。
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