少子高齢化が進んでいる今日では、遺族だけでは遺品整理を行うことが大変な場合があります。
そんなときに役に立つのが有料で遺品整理の作業を手伝ってくれる業者です。
無事に遺品整理を終えるためには良い業者を選びたいものですが、いったいどのような選び方をすれば良いのでしょうか。
遺品整理業者は、依頼者の意向にしたがって遺品を残しておくものと不要なものに分け、要らないものについては処分や買い取りをしてくれます。
物品によっては亡くなった人の所有物であったことを考慮し、供養やお焚きあげを行うことがあります。
死亡者の貴重品がどこにあるか分からない場合には、そのことを伝えれば片付けと並行して捜索してくれます。
また、遺品整理業者の中には自宅で死亡しているのが見つかるまで長期間経っていた場合に、強力な殺菌・消臭効果がある薬品を使って特殊清掃を行ったり、臭いのもとになっている建材を新しいものと交換してくれたりすることもあるのです。
この他にも、相続相談や自宅の解体、故人が所有していた不動産の売却時の取引仲介など、遺品整理業者が行うサービス内容は多岐にわたります。
遺品整理業者選びではサービス内容を細かくチェックし、ニーズに応えてくれるかどうかを見極めることが重要です。
遺品整理業者選びで失敗したくなければ、資格や許認可を取得している会社の中から依頼先を選びましょう。
特に、「遺品整理士」とよばれる資格を持つ者がいるかどうかは、業者選びにおいてサービスの質を推し量る際に大きなポイントになるでしょう。
遺品整理士は、遺品整理業を営む事業者らで組織されている一般社団法人が認定する民間資格です。
業者選びをする際に、この資格を持つ者が居ない場合は候補から外すと、トラブルに遭遇する可能性が低くなるでしょう。
見積もりの内容が明確であることも、遺品整理業者選びにおいてきちんとした会社かを判断するポイントといえます。
遺品整理業者に問い合わせると、スタッフによる現場の状況確認を経て見積もりが出されますが、このとき渡される見積書に作業内容や請求を予定している費用の内訳が詳しくかつ明確に記載されているかどうかを確認することは会社選びにおいて非常に重要です。
もし不明確な部分があれば、すぐにその場に居るスタッフに尋ねて、納得できるようになるまで説明を求めましょう。
なぜこのようなことをしなければならないのかというと、遺品整理業者の中には過大に料金を請求してくる業者もあり、そういった業者に遭遇した場合トラブルに発展するケースがあるからです。
悪質な会社は言葉巧みに多額のお金をせしめようとしてきますが、事前にトラブルに関する事例や対処を知っておけば、悪質かどうかをすぐに見抜くことができ、業者選びにも役立てられます。
遺品整理を依頼する会社選びにおいて、サービス内容と同じかそれ以上にチェックされるのが「料金」です。
サービスの名称が同じであっても、設定されている料金は会社ごとに異なります。
一般的に、高い料金を設定している遺品整理業者はサービスの質が高く、安い所は質が低いと考えられがちです。
しかし、スタッフ一人当たりの作業量を増やしたり、運搬に使用するトラックの台数を減らしたり、外部に委託せずに全て自社で業務を完結させるといった取り組みを行ってサービスの質を落とさずに料金を下げる努力をしている会社は少なくなく、料金とサービスの質は必ずしも比例しているとは限りません。
一方で、料金の安さとサービスの多さが両立していることをうたう会社はお得に見えますが、無理な方法でコストカットを実施している場合や、一つ一つのサービスの質が異常に低い可能性があるので、会社選びについては注意が必要です。
遺品整理業者選びでは、料金の安さだけを見て依頼先を決めるのは禁物です。
遺品整理士がいるかどうかや、見積もりの内容が明確かどうか、料金設定とサービス内容のバランスが取れているかどうかなど、複数の点をチェックし、良い会社かどうかを慎重に見極めながら業者選びをすすめていく必要があります。
一つ一つチェックするのは時間がかかりますが、業者選びで失敗したくなければ、手間は惜しまないようにしましょう。