近年多くのメディアで生前整理のメリットが紹介され、実際に取り組む人も増えています。
しかし、なかには次のような疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。
「生前整理にデメリットはないの?」
「デメリットがあったとしても生前整理はするべき?」
「生前整理のデメリットを解消するには?」
今回は、生前整理の「デメリット」の紹介から始まり、「するべき理由」や「デメリットを解消する方法」を紹介します。
生前整理を成功させるにはデメリットはもちろん、それを解消する方法も知っておくことが大切です。
プロとして生前整理の現場に携わっている私の知見もまじえて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
あまり話題にはなりませんが、生前整理にはデメリットがあることも事実です。
具体的なデメリットとしては、次の5つがあげられます。
そもそも生前整理とは、生前から身の回りのものを整理しておくことを言います。
整理する対象としては、次のようなものが一般的です。
・物の整理、処分(家具、衣服、書類、その他いろいろ)
・財産の整理(不動産、預貯金、有価証券など)
・情報の整理(スマホやPC、ネット上のデータ)
上記以外にも、自分の考えや希望を家族へ伝えるためにエンディングノートを作成したり、遺産相続のために遺言書を作成したりする場合もあります。
このような生前整理の作業のなかで、とくに時間がかかるのが物の整理・処分です。
思い出のつまった品物が出てくるたびに捨てるか悩み、どんどん長引いていくという方も多くいらっしゃいます。
物の多さにもよりますが、自力で行った場合は数ヶ月~半年くらいかかるのが一般的です。
生前整理と終活の違いとは?始めるタイミングとやるべきことも解説します
物の生前整理には、それなりの体力が必要です。
なぜなら大型の家具や大量の不用品を処分するときに、重い物を動かしたり屋外へ運び出したりする必要があるからです。
たとえ小物を整理するにしても長期間かかるケースも多く、やり通す気力も必要です。
高齢になると若い頃よりも体力や集中力が衰え、このような作業が辛く感じることもあります。
体力・気力を消耗した結果、生前整理を中断してしまう方も少なくありません。
生前整理をするときに大切な物まで処分してしまった、というトラブルは起こりがちです。
たとえば思い出がつまった品物をまちがって捨てたり、捨てた書類に重要なものが挟まっていたことが後から判明したり…。
また、家族が大切にしていた品物を勝手に処分し、ちょっとしたケンカになってしまうケースもあります。
とくに大量の物を整理する場合は、必要・不要の仕分けがおざなりになるケースも多いため注意が必要です。
生前整理のときに断捨離を兼ねて物をまとめて処分する方も多いのですが、一つずつ確認する丁寧さも必要と言えます。
生前整理で不用品を処分するときは、どうしても費用がかかってしまうものです。
大量の不用品を素早く処分したいのであれば業者に依頼するのが一番ですが、その場合もちろん料金を支払わなければいけません。
また、費用を抑えるために自治体の回収へ出したとしても、ほとんどの場合次のような費用は発生します。
・粗大ゴミの回収料金
・家電のリサイクル料金
・ゴミ袋代
なお、一度に大量のゴミを自治体の回収へ出す場合は、粗大ゴミの扱いとなり別料金が必要となることもあるため注意が必要です。
大量の粗大ゴミを処分する5つの方法|メリットやデメリット、注意点を解説
遺品整理業者などの専門業者に生前整理を依頼すれば、ほとんどの作業を代行してくれるため、時間も体力も必要ありせん。
とはいえ、その場合に心配なのが、悪質な業者にひっかかるリスクではないでしょうか。
全体からするとほんの一部ですが、実際に次のようなトラブルが報告されていることは事実です。
・不当な追加料金の請求
・貴重品の紛失や盗難
・不用品の不法投棄
もちろん、誠実に業務にあたっている業者がほとんどであることは間違いありません。
しかし一部に悪質な業者がいる以上、トラブルに巻き込まれないように気をつける必要はあります。
ここまでに紹介したデメリットを見て、生前整理をしたくないと感じた方もいるかもしれません。
しかしデメリットがあったとしても、ほとんどの方は生前整理をするべきと言えます。
その理由は、家族にもご自身にもメリットがあるからです。
生前整理のもっとも大きなメリットは、家族の負担を減らせることです。
ご自身が亡くなったあと、家族は葬儀の手配や挨拶、相続手続き、遺品整理などやることが多くあります。
しかし生前整理をしておけば、それらの負担は軽くなります。
たとえば物を整理しておくことで、家族が遺品整理をする際の手間が大幅に省けます。
また、情報を整理しておくことで家族が各種の手続きをスムーズに行え、財産を整理しておくことで相続トラブルを防止することも可能です。
生前整理には、ご自身が残された人生を安心して過ごせるというメリットもあります。
家の中に溢れている物を整理すれば、カビや菌の繁殖による衛生環境の悪化を防げ、病気になるリスクを減らすことが可能です。
そのうえ導線がすっきりとして生活しやすくなり、ケガの防止や災害時の避難経路の確保にも役立ちます。
また、財産の整理で老後の生活設計が立てやすくなったり、情報の整理で情報流出などの被害を防止できたりすることもメリットと言えるでしょう。
生前整理のデメリットは、やり方によっては解消できる場合もあります。
具体的な方法は、次のとおりです。
先ほども述べたとおり、物が多い場合は整理に体力が必要です。
しかし元気なうちから生前整理を始めれば、体力面での心配を解消することができます。
身体が元気なうちは脳も元気である場合も多いので、判断を誤って大切なものまで処分してしまうリスクも減るでしょう。
人間は加齢にともない筋力が落ちたり、関節の可動域が狭くなったりして身体を動かしづらくなっていきます。
また、病気や認知症になる可能性も高齢になるほど高まります。
生前整理のタイミングに早すぎるということはありません。思い立ったときに始めることをおすすめします。
自力での生前整理に挫折してしまう人の多くは、まとめてやろうとしてしまう傾向があります。
しかし計画的に生前整理を進めれば、気力は維持できます。
無理のない範囲で少しずつ進めることで体力の消耗も少なくなるので、体を壊す心配もなくなるでしょう。
費用の面でも、不用品を少しずつ処分することで、一度に高額な処分費用がかかるという心配もなくなります。
生前整理を自力でやる場合は、長期的な計画を立てて無理のない範囲で進めることが大切です。
可能であれば家族に生前整理を協力してもらうことをおすすめします。
なぜなら家族に協力してもらうことで労力を分担でき、作業にかかる時間も少なくなるからです。
また、家族に協力してもらうことで万が一の場合の対応について話し合うきっかけとなったり、貴重品の置き場所を共有できたりします。
普段は家族とコミュニケーションをとることが少ないという方も、良い機会だと考えて協力を頼んでみてはいかがでしょうか。
生前整理を遺品整理業者に任せる場合は、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
具体的には、次のような項目をチェックして選ぶだけでも、悪質な業者にひっかかるリスクは限りなく低くなるでしょう。
・作業内容や料金体系は明確か
・スタッフの対応は丁寧か
・経験や実績は豊富か
・遺品整理士認定協会から「優良事業所認定」を受けているか
作業内容や料金体系が明確な業者を選べば、料金にまつわるトラブルを防げます。
スタッフの対応が丁寧で実績豊富な業者であれば、物の紛失や破損等のトラブルも少ないと予想できます。
遺品整理士認定協会から「優良事業所認定」を受けている業者であれば、なお安心です。
優良事業所の認定は、法規制を守り、遺品整理業務を適正に行っている業者にしか与えられません。
認定を受けている業者の対応で問題があった場合は、協会が厳正に対処してくれます。
遺品整理と不用品回収の違いは?作業内容・サービス・業者の選び方
最後にもう一度、「生前整理のデメリット」についておさらいしましょう。
・生前整理をすれば家族の負担を減らせるうえ、自身も安心して生活できる
・元気なうちから生前整理を始めることで、「体力が必要」「大切なものを処分してしまう」というデメリットをカバーできる
・計画的に生前整理を行うことで、「気力が必要」「処分費用がかかる」というデメリットをカバーできる
・家族に協力してもらえば作業を分担できるうえ、将来について話し合う機会にもなる
・遺品整理業者に依頼すれば、時間や手間はかからない
・信頼度を確認したうえで業者を選べば、「悪質な業者にひっかかるリスク」は限りなく低くできる
今回紹介したように、やり方しだいで生前整理のデメリットは解消できる場合も多くあります。
ぜひ自分に合った方法で、無理をせずに生前整理を進めていただければと思います。
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