遺品整理中に、故人のクレジットカードが出てきてしまい、
「クレジットカードは相続できるの?」
「どのように処理したらいいの?」
「処理するときは何に注意すべき?」
と困っていませんか?
故人のクレジットカードの扱いにはいくつかの注意点がありますが、実際のところきちんと理解している人は多くありませんよね。
そこで本記事では、以下の内容について紹介します。
・故人のクレジットカードの解約手順
・故人のクレジットカードを解約する際の6つの注意点
・クレジットカード会社がわからない場合の調べ方
最後まで読むと、安全・確実な方法で故人のクレジットカードを処理できるようになりますよ。
目次
クレジットカードは、所有者が亡くなった後も、解約手続きをしない限り契約が更新されます。
つまり、年会費や月額で契約しているサブスクリプションサービスなどの料金が支払われ続けてしまいます。
また、口座の残高が不足して未払いになった利用残高は、滞納扱いとなり、負債として相続の対象となります。
思わぬ支払いに追われないためにも、故人のクレジットカードは適切な手順で解約しましょう。
ここからは、故人のクレジットカードを解約する手順を以下の4つに分けて説明していきます。
1.クレジットカードの明細票をチェックする
2.カード会社へ解約の旨を連絡する
3.カード会社の指示に従って必要書類を準備する(電話での解約が不可の場合)
4.未払いの利用残高を支払う
それでは順番に見ていきましょう。
まずは、クレジットカードの明細票をチェックし、定期契約で支払っているものがないかチェックしましょう。
定期契約がある状態でクレジットカードを解約してしまうと、未払い扱いとなり、サービスの提供が停止される場合があります。
クレジットカード払いになっている可能性がある定期契約サービスの一例は以下の通りです。
・電気/水道/ガスなどの公共料金
・携帯電話/固定電話の料金
・インターネット回線の料金
・日用品/食料などの定期購入契約料金
・雑誌/新聞などの定期購読契約料金
・各種有料のオンラインサービスなどの会費
・フィットネスクラブなど会員制クラブの会費
支払いができなかったときは、それぞれの会社から別の方法で支払い案内の通知が送られてくる場合が多く見られます。その内容に従って支払えば問題ありません。
しかし、公共料金やインターネット回線の料金など、引き続き家族が利用するサービスに関しては、クレジットカードの解約前に各会社へ連絡し、支払い方法の変更手続きをした方が、後々の手間がかからずに済むでしょう。
次に、クレジットカード会社へ連絡して、契約者が亡くなったので解約したい旨を連絡します。
クレジットカード会社のカスタマーサポートセンターなどの連絡先は、カードの裏面やホームページで確認できます。
連絡する際、クレジットカード番号や有効期限、契約者の氏名や生年月日などの情報を聞かれる場合があるので、あらかじめ準備しておきましょう。
また、相続開始時点の債務残高の証明書や、利用明細が必要な場合は、このタイミングで申し出ると良いでしょう。
解約手続きの対応に関しては、各クレジットカード会社によって違いますが、家族や親族など、相続人からの連絡であれば電話のみで解約できる場合もあります。
電話での解約手続きができない場合、クレジットカード会社の案内に従って必要書類を提出しましょう。
解約に必要な書類はクレジットカード会社や相続の状況によって異なります。
一般的には下記のような書類の提出を求められるケースが多く見られるようです。
・契約者の死亡を確認する書類(死亡診断書のコピー、戸籍/除籍謄本、住民票序票など)
・契約者と届け出人の関係がわかる書類(戸籍謄本など)
・退会届等各種届書(クレジットカード会社所定の書式)
故人のクレジットカードの利用残高に未払いが無ければ、死亡の連絡や必要書類を提出した時点で手続きは終了となります。
しかし、未払いの利用残高がある場合は、故人の代わりに相続人が支払う必要があります。
この場合、故人の預金口座から引き落としを勧められるのが一般的です。
また、未払金の支払いは原則として一括返済ですが、ショッピンローンやキャッシング、リボ払いの利用などで一括返済が難しいほど高額の残債がある場合は、分割払いできるか相談してみましょう。
分割払いができるかどうかは各会社によって異なりますが、相続による解約の場合は応じてくれるケースもあります。
未払いの利用残高を清算したら、解約が完了となります。
故人のクレジットカードを解約する際の注意点はいくつかありますが、その中でも今回は以下の6つを紹介します。
1.銀行よりも先にクレジットカード会社へ連絡する
2.放置しても契約は止まらない
3.未払金は相続される
4.クレジットカードが相続不可
5.マイルや電子マネーのチャージ残高を利用すると相続放棄できなくなる
6.付帯するサービスに注意する|保険金の請求など
思わぬトラブルを引き起こさないためにも、注意点をしっかり理解して適切に対処しましょう。
それでは順番に説明していきます。
死亡の連絡は、銀行よりも先にクレジットカード会社へ連絡しましょう。
銀行の口座は、死亡の連絡を受けた時点で凍結されてしまい、クレジットカードの利用料金を含むすべての引き落としができなくなってしまいます。
銀行へ死亡の連絡をするのは、故人の口座から未払い分が引き落とされる最終日をチェックして、すべて支払われたのを見届けてからにしましょう。
先述したように、死亡後にクレジットカードを放置していても契約は止まらず、更新されます。
年会費や月額サービスの料金が負債として膨らまないよう、すぐにクレジットカード解約の手続きをしましょう。
銀行口座が凍結されたとしても、未払金は消えず、負の財産として相続の対象になります。
銀行口座が凍結されてしまった場合は、クレジットカード会社から未払い分の請求通知が届くため、相続人が支払います。
相続を放棄する場合は、未払金を支払う前にその旨をクレジットカード会社に伝えましょう。
クレジットカードそのものは、相続財産とはならないため、引き継げません。
しかし、先述したように未払金は債務として相続の対象になるので注意しましょう。
飛行機のマイルや電子マネーのチャージ残高は相続可能です。しかし、使用すると相続放棄できなくなります。
相続放棄とは、正の遺産よりも負の遺産の方が多い場合に取られる方法で、すべての相続を放棄できます。
マイルや電子マネーを使用すると、相続を認めた扱いとなり、後から負の遺産が多いと発覚した場合に相続放棄できなくなってしまうので注意しましょう。
クレジットカードには、様々なサービスが付帯されている場合があります。
中でも保険金が遺族に支払われるサービスが付帯している場合、条件を満たしていたとしても自ら請求しない限り保険金を受け取ることはできません。
解約しようとしているクレジットカードに、どのようなサービスが付帯しているのかを事前に問い合わせて、所定の手続きをしましょう。
故人がどのクレジットカード会社で契約しているかがわからなくて、手続き上すぐに知りたい場合は、信用情報機関からの情報開示制度を活用しましょう。
信用情報機関は、クレジットカード契約者の情報を把握しており、申請すると故人がどこのクレジットカード会社を利用していたのか調べられます。
代表的な信用情報機関は以下の3つです。
ただし、以上の3つの信用情報機関を利用すれば、全てのクレジットカード情報がわかる訳ではありませんので、留意しましょう。
以上、本記事では、次の内容について紹介しました。
・故人のクレジットカードの解約手順
・故人のクレジットカードを解約する際の6つの注意点
・クレジットカード会社がわからない場合の調べ方
手続きの順番を間違えると、故人の口座が凍結してしまったり、相続放棄できなくなってしまったりと、思わぬトラブルに繋がります。
今回紹介した解約手順と注意点を理解し、故人のクレジットカードを放置せずに適切に解約手続きしましょう。
関西エリアで生前整理にお困りなら、経験豊富な私たちクリーンケアにご相談ください!
遺品整理士が在籍しているので、終活全般のお悩みも相談していただけます。
・月間整理依頼100件
・ご利用者満足度98.6%
・各種許認可取得済み
・優良事業所として認定(遺品整理認定協会)
クリーンケアは大阪・奈良を中心に、兵庫・京都・和歌山・滋賀にも対応しています。
お見積もり・ご相談は無料(0円)ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください!