思いがけない骨董品が出てきて「どうやって処分しよう?」と迷っていませんか?
骨董品は場所を取る大きさのものも多くて、保管し続けるのも簡単ではありません。
また、価値があるかどうかも一目では分からず、どうやって処分しようか迷われる方も多いです。
遺品整理業者である私の立場から申しますと、思い入れもなく、不要なものは全般的に処分することをおすすめします。
しかし、骨董品に関しては、処分する前にいくつか確認していただきたいことがあります。
この記事では、まず骨董品の種類や、骨董品を処分する前に確認しておきたいポイントをご紹介。
そして、骨董品の処分方法について紹介します。
目次
骨董品とは、一般的に製造から100年以上経過した工芸品や民芸品のことを指します。
具体的には、以下のようなものが骨董品と分類されます。
・絵画
・掛け軸
・陶器、壺
・鉄瓶
・茶道具
・銀、金製品(食器、香炉、小判など)
・彫刻 ・宝飾品(ジュエリー、時計など)
・硬貨 ・武具(刀、槍、兜、甲冑など)
・美術品
これらの骨董品の処分方法は、処分する前に、以下のことを確認してから選ぶことをおすすめします。
・査定して価値の確認をする
・負の遺産がないか確認をする
理由も合わせて、順番に見ていきましょう。
骨董品は処分する前に、査定をして価値の確認をしておきましょう。
価値があるかどうかはっきり分かることで、その後の処分方法を選びやすくなるからです。
価値があったのに捨ててしまうと、やはりもったいなく感じます。
また、「価値はないと思って譲り受けたけど、調べてみたら高価格だった」と譲り受けた後で価値が分かった場合、相続税に関わる可能性もあります。
そのため査定をしたら、売ったり、誰かに譲ったりする前に相続人たちで遺産分割協議をしておくのも大切です。
「骨董品に価値があった場合は、どのようにお金を分けるのか」を話し合っておくことで、家族間のトラブルも防ぐことができます。
査定は無料で行ってくれるところが多いので、気軽に相談してみましょう。
もし骨董品が故人からの遺産だった場合、負の遺産がないか確認しておきましょう。
相続人は、預貯金や不動産、骨董品など「プラスの遺産」以外にも、借金や未払いの税金など負の遺産も相続することになります。
負の遺産は、手続きを取れば相続の放棄も可能です。
しかし、骨董品を売ったり、処分してしまうと「相続の意志があった」と判断されて、相続放棄ができなくなる可能性があります。
こちらの記事では相続放棄の手続き方法や、相続放棄後の注意点などを紹介しているので、ぜひご覧になってください。
【意外と盲点?】相続放棄をするときは遺品整理をしてはいけない理由
骨董品の査定がすみ、価値がないと分かったら処分しても問題はありません。
価値のない骨董品は、以下のような方法で処分することができます。
・①自治体で処分する
・②不用品回収業者、遺品整理業者に依頼する
・③友人や知り合いに譲る
・④NPO法人や病院に寄贈する
それぞれ順番に見ていきましょう。
骨董品は、ゴミとして自治体で処分することができます。
ただし、素材や大きさによって出し方が変わってくるので気をつけましょう。
不燃ごみや生活ゴミとして出す場合は、費用はかかりません。
しかし、一辺が30cmを超えるものは粗大ゴミと判断されることが多く、500円〜2000円ほどお金がかかることがあります。
自治体によって基準が変わるので、まずは住んでいる自治体のホームページを確認しましょう。
ルールを守らず捨てた場合、不法投棄とみなされる可能性があります。
詳しくはこちらの記事もご確認ください。
【絶対にダメ】不法投棄は本当にバレる?バレる理由と罰則を解説
ご家庭によっては、家を整理したら、価値のない骨董品が大量に出てきたというケースもあるかもしれません。
そんなときは、不用品回収業者や私たち遺品整理業者に骨董品の回収を依頼することができます。
自治体で処分するときは持ち主が分別しなければいけませんが、業者なら分別不要なので非常に楽です。
また、業者なら骨董品以外の不用品があれば、まとめて一緒に回収してくれます。
とくに遺品整理業者なら、骨董品を含めて遺品を丁寧に扱ってくれます。
故人や先祖代々受け継がれてきたものは、不要になったものだとしても、ぞんざいに扱うのは心苦しいもの。
私たちクリーンケアには、遺品の取り扱いに精通した遺品整理士も在籍しています。
お悩みの方はぜひご相談ください。
遺品整理士についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
遺品整理士ってどんなお仕事?資格を持っている業者に依頼するのがおすすめ!
骨董品を処分するとき、骨董品が好きなご友人やお知り合いに譲るという方法もおすすめです。
故人のものであれば、故人のご友人にお渡しすれば形見として喜ばれることもあります。
価値があるものも譲渡してもかまわないのですが、骨董品の価値が非課税枠110万円を超える場合、贈与税の対象になることがあります。
お金が関わると親しい仲でもトラブルのきっかけになりやすいので、この点は注意しましょう。
骨董品は、NPO法人や病院に寄贈することも可能です。
価値のないとされたものでも、病院や団体の雰囲気にあった作品であれば受け取ってくれることもあります。
ただし、寄贈を受け入れる骨董品の基準は、それぞれの団体によって変わってきます。
寄贈する前に、まずは電話やホームページから問い合わせをしてみましょう。
また、寄贈する場合は、配送の手続きや配送料の支払いは持ち主が負担するのが一般的です。
サイズの大きい場合や量が多い場合は、配送料も高額になるので注意しましょう。
骨董品の査定をして「価値がある」と判断された場合は、買取することをおすすめします。
骨董品を買取してもらうには、以下のような方法があります。
・①骨董品専門の買取業者に売る
・②質屋に買取してもらう
・③オークションサイトやフリマアプリで売る
・④オークション会社を利用する
順番に見ていきましょう。
骨董品の買取は、骨董品専門の買取業者に依頼するのが1番安心かと思います。
専門知識のある鑑定士が在籍しているので、適切な価格で評価してもらえるからです。
お店や骨董品の種類にもよりますが、平均として1点約20,000〜50,000円ほどで買い取ってもらえることが多いようです。
中には、自宅まで出向いて出張買取をしてくれるところもあります。
査定したい骨董品がたくさんある場合や、サイズが大きくて運ぶのが大変なケースでも安心です。
より高く買取をしてもらうには、次の点に気をつけておきましょう。
・鑑定書や証紙、落款(らっかん)があるなら用意する
・冷暗所に保管しておく
・自分で修理しない
鑑定書や証紙、落款は骨董品の品質や価値を証明したもの。
ときには、これらがあるだけで数百万円の値がつくこともあるそうです。
高価なものだと聞いている骨董品は、鑑定書を探しておきましょう。
また、骨董品はものによっては壊れたり、傷つきやすいものもあります。
なるべく劣化させないように、直射日光が当たる部屋や高温多湿の空間に保管するのは避けましょう。
もし、骨董品が壊れていたとしても、自分で修理しないようにしてください。
素人が手を加えることで、さらに状態が悪化する可能性があります。
治せたとしても、手を加えてしまったことで「製造当初とは変わった」と判断されて価値が失われることもあります。
骨董品の買取をお考えの方は「今の状態をなるべく悪化させない」ように気をつけましょう。
価値のある骨董品は、質屋に買取してもらうことも可能です。
質屋にも鑑定士が在籍しているので、適切な価格で評価してもらえます。
また、質屋には買取以外にも「質預かり」というシステムもあります。
「大切な骨董品だったから、やっぱり手元に置いておきたい」という場合、期間内に金利を含めた金額を返金すれば、骨董品を買い戻すことも可能です。
価値のある骨董品は、オークションサイトやフリマアプリで売るというのも一つの手。
オークションサイトは、出品したものに対して「ほしい!」と思った人が価格を競り合うというもの。
出品したときの価格から思わぬ高値がつくこともあります。
フリマアプリでは、購入者から値下げ要求がされることがあるものの、ご自身で自由に価格を決めることができます。
「ほとんど価値がない」と思っていたものも、自分の希望価格で売れる可能性も。
ただし、どちらの方法でも出品の準備から購入者(落札者)とのやりとり、梱包から発送までご自身で行わなくてはいけません。
また、すぐに希望価格で売れるとは限らないので、時間に余裕がある方でないとおすすめはできません。
骨董品は、オークション会社を利用して売ることもできます。
会社にもやり方が変わってきますが、美術品専門のオークション会社では、オークション開催前の2〜3ヶ月に出品者から骨董品を預かるのが一般的です。
購入者の落札希望金額がオークション会社から提示されるので、納得すれば売却が完了します。
仲介手数料がかかるものの、作品の紹介や購入者とのやりとりは、オークション会社がやってくれるので手間がかかりません。
ただし、落札や入金手続きまで時間がかかります。
また、落札されなかった場合、出品手数料だけ支払って作品は返品されるので、損してしまう可能性もあるので注意しましょう。
骨董品を処分する方法や、処分するときの注意点について紹介してきました。
骨董品は、ひと目見ただけで価値があるものかどうか分かりにくいもの。
後悔しないためにも、まずは査定をして価値の確認をしましょう。
価値のない骨董品をたくさん処分したい場合は、業者への依頼もご一考ください。
私たちクリーンケアでは、遺品整理やお片付けのお手伝いをさせていただいております。
年中無休で相談を受け付けておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
クリーンケアは大阪、奈良を中心に、兵庫、京都、和歌山、滋賀など関西エリアに幅広く対応しています。
また、関西圏外以外の遠方のご依頼にも対応可能です。
・月間整理依頼100件
・ご利用者満足度98.6%
・各種許認可取得済み
ぜひ経験豊富な私たちにご相談ください。