「遺品整理したいけど、捨ててはいけないものって何?」と困っていませんか。
相続などの関係で、急いで遺品整理しなければならず、焦ってしまうことも少なくありません。
けれど返却が必要なものや、後々の手続きに必要なものを捨ててしまうと、後で困ってしまいます。
とくに、次のものはすべての手続きが完了するまで捨ててはいけません。
・金銭が関係するもの
・身分を証明するもの
・返却しなくてはいけないもの
また「思い出の品」も大事にとっておきたいですよね。
この記事では、大切な方が亡くなってすぐに遺品整理をしなければならない方向けに、捨ててはいけないものを紹介します。
今回紹介する内容をチェックリストのように活用してもらえれば、必要なものを捨ててしまうミスも予防できます。
ぜひ参考にしてください。
まずは、用途ごとに捨ててはいけないものをまとめました。
お急ぎの方は、こちらで紹介しているものを捨てないように注意してください。
◆捨ててはいけないもの一覧
・遺言書
・現金
・鍵
・通帳、キャッシュカード、届出印 ・身分証明書
・クレジットカード(要返却)
・印鑑 ・契約書類 ・郵便物|公共料金の領収書、各種サービスの支払い通知、年賀状など
・パスポート、運転免許証(要返却) ・保険証、介護保険証(要返却)
・企業や病院から借りているもの(要返却)
・デジタル遺品|パソコン、スマートフォンなど
・価値のあるもの
◆私的に捨ててはいけないもの
・思い出の遺品
ここからは、捨ててはいけない理由についてみていきます。
最初に見つけるべき遺品は遺言書です。
遺言書には、相続に関する故人の意向が書かれていることが一般的です。
法的拘束力もあるため、相続手続きを終えてから見つけてしまうと、手続きをやり直さなければならない可能性もあります。
故人から遺言書について聞いていない場合でも、最初に見つけ出し、すべての手続きが終わるまで大切に保管しておいてください。
現金も残しておかなければならない遺品の1つです。
現金は、課税対象となる相続財産です。
そのため1円単位でも、見つけたら残しておかなければなりません。
タンスや引き出しの奥にしまわれている可能性もあるため、収納道具を捨てるときは念のため中身を確認しておいてください。
いろいろなところから出てくる現金を適切に管理するためにも、あらかじめ集める場所を作っておくとよいでしょう。
鍵が出てきたら保存状態に関わらず、捨てずに残しておきましょう。
遺品整理が進むと、鍵がかかった引き出しや倉庫が見つかることがあります。
鍵がかかっている収納には、大切な物が収納されている可能性もあります。
もし遺品整理のときに用途がわからない鍵が出てきた場合、鍵屋に見せるとよいでしょう。
鍵の形状などから、用途の目星を付けてくれることもあります。
銀行口座の通帳やキャッシュカード、届出印も必ず保管しておきましょう。
名義人がなくなると銀行口座は凍結されてしまいます。
凍結解除するためには、次の4つが必要です。
・相続届
・亡くなった方の戸籍謄本
・相続人の戸籍謄本と印鑑証明書
・届け印、通帳、キャッシュカード
一度口座が凍結されてしまうと相続人でもお金を引き落としできません。
そのため、これら4つは誤って捨ててしまわないように十分に注意しましょう。
次の8つは、個人名義の契約を解除するために必要です。
・身分証明書
・印鑑
・クレジットカード
・家の契約書
・不動産の権利書
・保険証券
・有価証券
・年金手帳、年金証書
・その他契約書
とくに身分証明書や印鑑などは、故人が亡くなって時間が経ってからも必要になることがあります。
そのため、10年間は捨てずに保管しておきましょう。
公共料金の領収書や各種サービスの支払い通知、年賀状も保管しておくべき書類です。
公共料金の領収書や支払い通知は、故人が契約していた銀行口座の確認や、ローンやクレジットの支払い残高を把握するのに役立ちます。
また故人が複数の銀行口座を持っていた場合、引き落とし口座がわからないこともあります。
そのような場合でも、支払通知書があればお客様番号から契約状況を把握し、適切に対応できます。
また年賀状や手紙など個人宛の郵便物は、故人の関係性を把握するのに役立ちます。
故人からよく名前を聞いていた友人には、連絡を入れてあげたいと感じますよね。
また遺品整理をしているときに、故人が友人に借りたと思われる品物が出てくることもあります。
そのような場合、携帯のアドレス帳に情報がない場合でも、年賀状から手紙があれば連絡先を知ることができるので、大切に保管しておいてください。
次の6つは、返却が必要な書類です。
・パスポート
・運転免許証
・クレジットカード
・保険証
・介護保険証
・年金証書
・雇用保険受給資格者証
これらの書類には有効期限があります。
そのため有効期限が過ぎれば、自動的に失効します。
しかし、返却せずに廃棄してしまうと、不法利用される可能性もあるため、きっちりと返却手続きを行いましょう。
また、故人が雇用保険を受給していた場合、ハローワークに受給資格者証を返却し、受給をとめるように申請しましょう。
こちらの記事では、故人が亡くなった後に行うべき手続きを一覧形式で紹介しています。
必要な手続きを正しく行えているか、不安な方は参考にしてください。
喪主が葬式の後にやることは5つ!法要や遺品整理まで解説【やることリストも公開】
組織や人から借りているものは、誤って捨てないように注意しましょう。
無断で廃棄してしまうと、賠償金が請求される可能性もあります。
とくに、次のサービスは契約している方が多いため、捨ててしまわないように注意してください。
・WiFiのルーター
・テレビのチューナー
・ウォーターサーバー
・介護用品
・医療器具
・車
企業から借りているものであれば、リースシールが貼ってあります。
シールがはがれていたり、文字が掠れていたり、レンタル元を確認できない場合は、契約書を確認してみてください。
また友人から借りている可能性がある品物は、持ち主と連絡がつくまで取っておきましょう。
もし貸主がわからない場合は、故人の日記やエンディングノートを探してみてください。
デジタル遺品とは、パソコンやスマートフォンのデータのことを指します。
最近は、ネット証券や銀行のパスワードを、パソコンやスマートフォンに保存している方も少なくありません。
また、データの削除や初期化をせずに廃棄してしまうと、個人情報を流出させてしまう可能性もあります。
そのためデジタル機器は、相続など必要な手続きが終わるまでとっておき、中身をきちんと整理してから捨てるようにしてください。
次の記事では、デジタル遺品の生前整理について解説しています。
ぜひこちらの記事も参考にしてください。
PCの生前整理はどうしたらいい?生前整理が必要な理由とやり方を解説
スマホの生前整理が必須である3つの理由とは?デジタル遺品に注意!
価値があるものとは骨董品や着物など、値段が付く可能性があるもののことです。
たとえば、次のような遺品は価値あるものとして、相続の対象となります。
・骨董品
・貴金属類
・お酒
・着物
・家具、家電
・仏壇 ・嗜好品(趣味で集めた品)
・その他、アートなどの作品
とくに、30万円以上の高価な品物は課税対象になってしまうので、注意が必要です。
もし、骨董品や嗜好品など価値を判断しにくいときは、買取業者に査定してもらいましょう。
その際、適切な価格を知るためにも、複数業者に査定を依頼するとよいでしょう。
最後に、思い出の整理を行いましょう。
思い出の品は、どれを捨てるべきか迷ってしまいますよね。
一度捨ててしまったら後から取り戻すことはできないので、気になる品は残しておくのも悪いことではありません。
時間とともに手放そうと決断できるものもあるはずです。
また、アルバムのようにかさばる品はデータ化を検討してみてください。
思い出を捨てずに保管できます。
思い出の品は、故人の方との大切な繋がりです。
無理に捨てようとせず、場所が許す限り残すのも遺品整理で大切にしたいことの1つです。
最後に遺品整理をスムーズに進めるためのコツをお伝えします。
次の3つに気をつけることで、遺品整理が原因でトラブルに陥ることを防げます。
・最初に遺言書を確認する
・エンディングノートを探す
・判断に困ったら残しておく
遺書は法的拘束力をもつ大切な書類です。
遺書に書かれている内容によって、遺品整理の方針が決まることもあるので、まずは遺書を探すようにしてください。
遺品整理をスムーズに行うためにも、エンディングノートを確認するとよいでしょう。
エンディングノートは遺言書と異なり、法的拘束力はありません。
しかし、銀行口座のパスワードやレンタル商品の一覧など、死後に必要な手続きをまとめてくれていることもあります。
エンディングノートによって遺品整理が楽になることも少なくないため、遺言書の有無に関わらず探しておくとよいでしょう。
遺品整理をしていて捨てるべきか迷ったときは、残しておきましょう。
故人がなくなったら、すぐに遺品整理をしなければならないと焦ってしまいますよね。
でも、遺品整理は無理に進めようとしなくて大丈夫です。
とくに大切な方が亡くなった直後は憔悴し、適切な判断ができなくなってしまうこともあります。
気持ちが落ち着いたときに「捨てなければよかった」と後悔しないためにも、心が落ち着いてから遺品整理を始めてみてください。
また時間も経って場所も限られているのに、捨てられないものが多すぎて苦しいと感じることもあります。
そのようなときは、心を整理しながら自分のペースで遺品整理をしてください。
次の記事では、捨てられないものの対処法について解説しています。
「罪悪感で捨てられない」と悩んでいる方は参考にしてみてください。
遺品整理で捨てられない…!悲しみと罪悪感への対処方法と残す物を解説
遺言書やエンディングノートがなく、「何から始めたらよいかわからない」と困ったときは、遺品整理士のいる業者に遺品整理を依頼してみてください。
心に寄り添いながら遺品整理をしてくれるため、親族だけで行うよりも納得できる遺品整理ができることもあります。
また、捨ててはいけないもののアドバイスもしてくれるので、心労の軽減にも良いでしょう。
もし関西圏で、遺品整理について困ったことや相談したいことがあれば、クリーンケアにお気軽にご相談ください。
遺品整理で捨ててはいけないものについて解説しました。
死後間もない時期に遺品整理を行うと、悲しみや動揺で正しく判断できないことがあります。
捨ててしまってから、「必要だった」「残しておいたら良かった」と後悔してしまうこともあるので、迷ったら取っておくようにしましょう。
また遺品整理で不安を感じたり、困ったりしたときは遺品整理業者に相談してみてください。
私が勤務しているクリーンケアでは、遺品整理のお手伝いをさせていただいています。
どんな事情でも親身になって、ご対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
クリーンケアは大阪、奈良を中心に、兵庫、京都、和歌山、滋賀など関西エリアに幅広く対応しています。
また、関西圏外以外の遠方のご依頼にも対応可能です。
・月間整理依頼100件
・ご利用者満足度98.6%
・各種許認可取得済み
ぜひ経験豊富な私たちにご相談ください。