大切な人が亡くなっても、いつまでも悲しみに浸っているわけにはいきません。
いつかはその事実と向き合い、遺品整理をする必要があります。
では、遺品整理を始めるタイミングはいつがいいのか、注意しておくことは何かなどについて詳しく紹介していきます。
遺品を整理しようと思っても、亡くなった直後は現実を直視することは難しく何もできない状態でしょう。
なので、少し気持ちを落ち着ける時間が必要です。
一般的な遺品整理のタイミングは、故人と同居していたのか、離れて暮らしているならば持ち家か賃貸か、ということで変わってきます。
故人が賃貸物件に住んでいたとしたら、契約が終了してしまうので退去期限までに遺品整理をする必要があります。
そうではなく同居していたり、故人の持ち家であったりする場合は、とりあえず差し迫った期限はありません。
一般的に、忌明けとなる四十九日法要が終わった時が、遺品整理には最適なタイミングとされています。
遺品整理を急ぐ場合にどのような場合があるのかというと、賃貸物件からの退去と相続税の支払いが関わっている場合があります。
賃貸物件では家賃がかからないようにするために、退去届を提出するタイミングが決まっています。
一般の住宅と公営住宅では退去届の提出日が異なるので、よく調べておかなければいけません。
そして、退去するにあたって全ての荷物を別の場所に運び出せれば急ぐ必要はないでしょうが、そういう場所がなければ退去期日までに荷物を最小限にすることが必要です。
故人が亡くなったことを相続人が知ってから10カ月以内が相続税の申告及び納税の期日です。
そのタイミングまでに遺品整理をして資産価値を把握して税額を出し、場合によっては価値のあるものを現金化して納税する必要があります。
売却するにしてもすぐに買い手が見つかるとは限らないので、早めに行動をしたほうがよいでしょう。
遺品整理をするにあたって、特に急ぐ必要がない場合は自分の好きなタイミングで問題ありません。
一般的には、忌明けである四十九日法要が終わった時が1つのタイミングとされています。
ただ、大切な人が亡くなったという事実を受け入れるには、四十九日は短すぎるという方も少なくありません。
遺品整理をすれば、嫌でも死と向き合わなければいけませんから、心が落ち着いてから始めたほうがまだ気持ちが楽です。
そのタイミングはいつになるのかは、人によって異なります。
例えば、亡くなられたお子さんの部屋を5年や10年経っても、そのままにしているという方もいらっしゃいます。
1つだけ言えるのは、気持ちの整理は誰かに強制されるものではなく本人の意思で行うものだということです。
ですから、遺族は周囲になんと思われるのかを気にすることなく、自分のペースで前に進めば良いのです。
遺品整理を始めるタイミングを考える時、注意することは権利書や金品などの貴重品を探すことから優先していくことです。
その中には、権利の承継をするために手続きが必要なものがあり、その期日が設定されていることがあります。
後回しにしていると、価値が失われることもあります。
それから、相続人全員の合意を得てからが遺品整理を始めるタイミングです。
自分の判断で勝手に要るものと要らないものを選んでしまうと、密かに自分の懐に入れたのではないかと疑われてしまいます。
また、他の相続人にとっては大事なものも紛れているかもしれません。
もし、合意が取れていないのであれば遺品整理をするタイミングではありません。
借金が残されている時には、相続放棄をすることもありますが、相続の権利を行使したということで手続きができなくなります。
慎重に行動するようにしましょう。
遺品整理をするタイミングは、故人が住んでいた賃貸物件の退去や、相続税の支払いがあれば早める必要があります。
持ち家で、急ぐ必要がなければ、一般的に四十九日法要が終わった時が遺品整理のタイミングですが、気持ちの整理がついてからで大丈夫です。
遺品整理は、手続きが必要な貴重品を選り分けることを優先させましょう。
また、他の相続人に余計な疑いを抱かれるなどのトラブルを避けるために、合意を得てから始めたほうが良いでしょう。