


「相続した実家が空き家のまま放置されている」「遠方にある空き家の管理ができていない」――そんなお悩みを抱えていらっしゃいませんか?
空き家の放置は、多くの方が「いつか何とかしなければ」と思いながらも、なかなか手を付けられない問題です。しかし、放置し続けることで発生するリスクは、想像以上に深刻です。倒壊による損害賠償、行政からの指導や罰則、さらには固定資産税が最大6倍になるケースまであります。
この記事では、空き家を放置した場合に起こりうる5つのリスクと、行政措置の流れ、罰則・行政代執行の実態、そして放置を防ぐための具体的な対策まで、専門家の視点からわかりやすく解説します。空き家問題を解決するための第一歩として、ぜひ最後までお読みください。

空き家を放置すると、建物の劣化が急速に進み、さまざまな問題が発生します。ここでは、特に深刻な5つのリスクについて詳しく見ていきましょう。
目次
空き家を放置する最大のリスクは、建物の倒壊や崩落による損害賠償です。人が住まなくなった建物は、換気が行われないため湿気がこもり、木材の腐食やシロアリ被害が急速に進行します。
特に台風や地震の際には、屋根瓦の飛散、外壁の崩落、建物全体の倒壊といった被害が発生しやすくなります。もし通行人や近隣住民に被害を与えた場合、民法717条の「土地工作物責任」により、所有者は損害賠償責任を負うことになります。
この責任は無過失責任とされており、「知らなかった」「管理する余裕がなかった」という言い訳は通用しません。過去には、空き家の倒壊による損害賠償額が数千万円に上った事例もあります。
管理されていない空き家は、犯罪の温床になりやすいという深刻な問題があります。空き家火災の原因として「放火」は常に上位を占めており、雑草が生い茂り、ポストにチラシがたまった空き家は、放火犯にとって格好のターゲットとなります。
また、不法侵入や不法占拠のリスクも見逃せません。犯罪グループのアジトとして使われたり、薬物取引の現場にされたりするケースも報告されています。こうした事態が発生すると、所有者としての管理責任が問われるだけでなく、近隣住民との関係も深刻に悪化します。
人の出入りがなくなった空き家は、害虫や害獣の格好の住みかになります。代表的な害虫・害獣としては、以下のようなものが挙げられます。
これらの害虫・害獣は空き家だけにとどまらず、近隣の住宅にも被害を広げるため、周辺住民からの苦情やトラブルに発展することも少なくありません。
空き家の放置は、周辺地域全体の生活環境を悪化させます。庭木や雑草が伸び放題になり、ゴミの不法投棄を誘発し、悪臭が漂うようになると、近隣住民の日常生活に大きな支障をきたします。
さらに、管理されていない空き家の存在は近隣の不動産価値を低下させる要因にもなります。「隣に空き家がある」というだけで、物件の売却価格が下がったり、買い手がつかなくなったりするケースは珍しくありません。
結果として、近隣住民から行政への苦情が入り、所有者への指導や勧告につながることになります。
建物は人が住んで適切に管理することで寿命が保たれますが、空き家になると劣化スピードが格段に速まります。一般的に、木造住宅は適切な管理がなければ、5年程度で大幅に資産価値が低下するとされています。
屋根や外壁の劣化、雨漏りによる内部の腐食、設備の故障など、放置すればするほど修繕費用は膨らみ、最終的には解体せざるを得ない状況に追い込まれます。早めに対処していれば数十万円で済んだ修繕が、放置したことで数百万円規模になるケースも珍しくありません。

空き家の放置が深刻化すると、行政が介入してきます。2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空き家特措法)により、行政は段階的に措置を講じることができるようになりました。
行政措置は、以下の4つの段階で進められます。
2023年の法改正により、新たに「管理不全空き家」という区分が設けられました。従来の「特定空き家」が倒壊の危険や衛生上の問題がある深刻な状態を指すのに対し、管理不全空き家はその一歩手前の状態を指します。
管理不全空き家に指定され勧告を受けた場合も、固定資産税の特例が解除されます。つまり、従来よりも早い段階で経済的なペナルティが発生するようになったのです。この改正により、空き家の放置に対する行政の姿勢がより厳しくなったといえます。

空き家の放置に対する罰則や行政代執行について、具体的な金額や実例を交えて解説します。
空き家特措法に基づく罰則には、以下のものがあります。
罰則の金額だけを見ると「大した額ではない」と感じるかもしれません。しかし、本当に恐ろしいのは行政代執行の費用です。
行政代執行とは、所有者が命令に従わない場合に、行政が強制的に解体などの措置を実施する制度です。かかった費用は全額所有者に請求されます。
代表的な事例として、千葉県柏市では約1,040万円の行政代執行費用が所有者に請求されました。自分で業者を手配して解体した場合よりも、行政代執行のほうが割高になるケースが多いのが現実です。
全国での行政代執行の実施件数は年間39件(令和4年度)に上り、年々増加傾向にあります。また、費用の回収率はわずか約1割にとどまっており、行政側にとっても大きな負担となっています。回収できなかった場合、強制徴収の手続きに進むこともあります。

空き家の放置によるリスクは深刻ですが、早めに対策を講じることで多くの問題を回避できます。ここでは4つの具体的な対策をご紹介します。
空き家の状態を維持するためには、最低でも月に1回は以下のような管理を行うことが推奨されています。
定期的な管理を行うことで、建物の劣化を遅らせ、犯罪のターゲットになるリスクも軽減できます。
遠方に住んでいたり、仕事が忙しかったりして自分で管理できない場合は、空き家管理サービスを提供する会社に委託するのが効果的です。月額数千円〜1万円程度で、定期巡回や換気、清掃、報告書の作成などを代行してくれます。
自治体によっては、空き家の管理に関する補助金制度を設けている場合もあるため、お住まいの自治体に確認してみることをおすすめします。
管理の負担が大きい場合や、将来的に利用する予定がない場合は、早めの売却が最も合理的な選択肢です。空き家の売却方法としては、以下のようなものがあります。
なお、空き家を売却する際は、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」により、条件を満たせば最大3,000万円の控除を受けられる場合があります。
「売却したいけれど、家の中に荷物がたくさんあって手が付けられない」という方も多いのではないでしょうか。そのような場合は、まず専門業者による片付け・整理から始めることをおすすめします。
空き家の片付けを専門業者に依頼すれば、遺品の仕分け、不用品の処分、貴重品の捜索まで一括で対応してもらえます。家の中が片付くことで、売却や賃貸への転用など、次のステップに進みやすくなります。

空き家を所有している方が知っておくべき法的責任について、重要なポイントを整理します。
民法717条では、建物などの土地工作物の設置または保存に瑕疵(欠陥)があり、他人に損害を与えた場合、所有者が賠償責任を負うと定めています。
重要なのは、この責任が無過失責任であるという点です。つまり、「きちんと管理していたつもり」であっても、実際に建物の欠陥が原因で損害が発生すれば、所有者は責任を免れることができません。空き家の場合、管理が行き届いていないケースが多いため、リスクはさらに高まります。
空き家特措法では、空き家の所有者に対して「周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、適切な管理に努めること」という努力義務を課しています。努力義務ではあるものの、この義務を怠ると、前述の行政措置の対象となります。
2023年の民法改正により、相続放棄をした場合でも、相続財産の保存義務に関するルールが明確化されました。相続放棄をしたとしても、現に占有している場合は保存義務が残るとされています。
「相続放棄すれば空き家の責任から完全に逃れられる」と考えている方も多いですが、実際にはそう簡単ではありません。空き家問題は、相続の段階から計画的に対応することが重要です。

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| 間取り | 作業人数 | 料金目安(税込) |
|---|---|---|
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| 1DK・1LDK | 2〜3名 | 55,000円〜 |
| 2DK・2LDK | 3〜5名 | 99,000円〜 |
| 3DK・3LDK | 5〜7名 | 143,000円〜 |
| 4LDK以上 | 7名〜 | 187,000円〜 |
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今回は、空き家を放置した場合のリスクと対策について解説しました。最後に、押さえておきたい5つのポイントをまとめます。
空き家は放置すればするほど、リスクと費用が膨らんでいきます。「まだ大丈夫」と先延ばしにせず、今できることから始めましょう。
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