遺品整理と同時、もしくは遺品整理よりも後に行われる「形見分け」ですが、形見分けを行う時にどんなことに注意したら良いのか分からない、という方も多いかと思います。
故人の大切にしていたものをご遺族で分けるわけですから、形見分けもトラブルなく行いたいのは誰もが思うことではないでしょうか。
そこで今回は形見分けを行う時に注意したいポイントについてご紹介していきましょう。
そもそも形見分けというのは、故人が愛用していたものを身内や友人など、親交のあった人で分けることを指し、その愛用品から故人の思い出を親交のあった人たちで共有することができるというものです。
以前までは故人よりも目上の人に形見分けをするのは失礼という風潮が見られました。
ただ、現代ではそういった風潮関係なしに故人と親しい間柄であれば誰でも受け取れるような雰囲気になってきています。
中には失礼だと思われる方もいらっしゃるので、希望がない限り相手には贈らない方が良いでしょう。
形見分けを行う時にはいくつか注意しなくてはならないポイントがあります。
・遺産分割を行なっておく
形見分けを行う前に遺産分割は終わらせておかなくてはなりません。
故人が所有していたものは基本的に遺産に含まれます。
そのため、相続人が何人もいる場合は故人の形見は相続対象に含まれ、一旦相続人全員のものになります。
遺産分割がきちんと終わっていない中で形見分けを実施してしまうと、相続人同士でトラブルに発展してしまう可能性が高いです。
トラブルを招かないためにも、遺産分割が終わった後に形見分けを行うようにしましょう。
・形見分けを断られた時の対応
親しい人に対して形見分けを行なったのに断られてしまった場合、こちらとしてはぜひ貰い受けてほしいと感じていても、相手はそう思っていなかったり、遺族に対して遠慮している方もいます。
そういった場合は、無理に渡そうとすることはありません。
相手が断っているのならその気持ちに配慮するべきと言えるでしょう。
・形見分けで贈与税が発生してしまう可能性がある
安易に形見分けを行ってしまうと、後から形見分けによって贈与税が課税されてしまい、受け取った人が損してしまう可能性があります。
例えば故人が撮影した写真や思い出のものなど、一般的に買取ができないものに関しては形見分けを行なったとしても税金が発生することはないのですが、美術品や貴金属などの高価なものに関しては形見分けをすると贈与税に含まれる可能性が高いです。
金額がどれくらいか分からない場合は、形見分けをする前に専門家に依頼し鑑定してもらうと良いでしょう。
ちなみに、贈与税には基礎控除が設けられており、1年で110万円未満であれば贈与税が発生することはありません。
これを基準に形見分けを行う品物を選んでみても良いでしょう。
・クリーニングや包装の注意点
形見分けを行う場合、タンスなどから取り出したものをそのまま形見分けするということはほとんどありません。
例えば衣類を形見分けする場合、一旦クリーニングに出してから形見分けを行います。
また、時計・アクセサリーなどに関しても綺麗にしてから相手に贈るようにしましょう。
形見分けを贈る時にプレゼントのように豪勢に包装される方も中にはいらっしゃいますが、形見分け=プレゼントではないのでラッピング包装は必要ありません。
ただ、白い紙に包んで偲び草などといった表書きをして渡すようにしましょう。
宅配便を利用する時も同じように、過度のラッピングをする必要はありません。
形見分けの注意したいポイントをご紹介しましたが、それぞれ故人や形見分けを贈る相手に対しての心配りを忘れてはいけません。
形見分けをする時は安易に考えず、しっかりとトラブルのないように行いましょう。
遺品整理の時と同様に、形見分けでもトラブルが発生する可能性があります。
上記注意点に気をつけていれば問題ない場合もありますし、注意点関係なくトラブルに巻き込まれてしまうケースも中にはあるのです。
そこで発生するかもしれないトラブルのケースと、その対策方法をあらかじめ知っておきましょう。
・親族が勝手に形見分けを行っていた
故人の持ち物の中に貴金属類などの高価な物が含まれていると、親族の中で勝手に形見分けとして持ち去ってしまっている場合があります。
故人の遺言書にその人へ渡すことが書かれていれば良いのですが、そうでない場合は他の親族(相続人)にも持ち去ってしまったものを相続する権利が発生するので、場合によっては法廷で争うことになってしまうかもしれません。
・故人との関係性がよくわからないのに高価なものの形見分けを要求された
故人がどんな付き合いをしていたのか、亡くなった後にそれを把握することはとても難しいことです。
そんな時、よく知らない人から「親交があったので形見分けを受けたい」と言われるとつい信用してしまう人が多いですが、そこで貴金属類など高価なものを要求してくる場合はかなり怪しいです。
いくらその人が「前々から故人にもらってくれと言われていた」と言われても、遺言書にそのような記載があれば有利な証言にはなりません。
関係性がわからない人には形見分けは行わず、親族だけで行うなどの対策をしましょう。
形見分けのトラブルを避けたい場合、形見分けを行う前に故人の持ち物を整理し、何を形見分けするのか具体的に決めておいた方がスムーズに形見分けを行うことができるでしょう。
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