遺品整理と不用品回収。
一般の方の中には、この両者が似た業者であると思われている方もいます。
しかし、実際にはその業務は大きく違います。
目次
不用品回収は、その名前の通り、「処分」をすることが前提です。
遺品を整理する作業である「遺品整理」とは、その点で大きな違いがあります。
遺品整理の場合、まずは相続人同士で話し合い、遺品をどのように分配するかを決めます。その後、相続人全員にとって不要なものを処分することになります。
また、処分品の中には値段がつくものもあればつかないものもあります。
値段がつく処分品に関しては、遺品買取となります。
ここで、遺品買取とならずに処分をする品が、不用品として処分されることになります。
ここまでの工程があるかないかが、遺品整理と不用品回収の違いです。
また、遺品整理と不用品回収には、処分の違い以外にも作業面での違いもあります。
作業面で言うと、不用品回収は、部屋の中の不要な品物のみを処分します。
それ以外の品物には関与しないのが、不用品回収です。
遺品整理の場合は、必要なものと不要なもの、不要なもののなかでどれが売れるものでどれがそうでないものかの仕分けを行います。
この仕分け作業の途中で、重要な書類が見つかることや資産に関係するものが見つかることもあります。
作業面では、仕分け作業があるかないかという大きな違いがあるのです。
遺品整理の際、本来ならば遺品整理業者を呼ぶべきだけど費用を抑えるために不用品回収業者に頼もう。
そういった選択をされる方が稀にいらっしゃいます。
ただ、遺品整理を不用品回収業者に依頼するということには、リスクがあります。
不用品回収業者は、あくまで不用品を処分するために回収にきます。
そのため、遺品整理業者がするような、遺品としての丁寧な扱いをしてもらえないというケースもあります。
不要ではあってももう少し丁寧に扱ってほしい。
不要ではない大切な品物が不用品の近くにあり、雑な扱いを受けてしまった。
そんなことになるリスクが、遺品整理を不用品回収業者に依頼した場合にはあるのです。
不用品回収業者の中には、専門的な資格をもたずに業務している業者もいます。
そういった業者に依頼した場合には、知識がないため貴重な品を誤って処分してしまうということがあります。
遺品整理業者では、貴重品も含めた遺品全体の整理をいつも行っています。
そのため、貴重品を誤って処分してしまうリスクは非常に低いです。
貴重品が誤って処分されるリスクを考えると、遺品整理業者に相談するようにしたほうがよいでしょう。
遺品整理業者に依頼するべきひとは、遺品整理をしたい人。
不用品回収業者に依頼するべきひとは、不用品のみを処分したい人です。
粗大ごみなど、貴重な品がなく本当に不要な品物の処分だけを頼む場合には、不用品回収業者に依頼し作業をしてもらいましょう。
貴重品があったり、丁寧に扱ってほしい品物があったりする場合は、遺品整理業者に依頼するようにしましょう。
遺品整理と不用品回収は、まったく違う業務です。
遺品整理を依頼するときに、費用を抑えるために不用品回収業者に依頼することはおすすめできません。
遺品整理は遺品整理業者、不用品回収は不用品回収業者に、それぞれに相談するようにしましょう。
それぞれ、得意分野の業務を行うことで強みを発揮することができます。